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去年の悪い事を全部ウソにできる!?ありがたい祭り「ウソ替え神事」とは?2022年は開催される?

2022/1/23
2024/3/8
去年の悪い事を全部ウソにできる!?ありがたい祭り「ウソ替え神事」とは?2022年は開催される?

「一年の計は元旦にあり」と、年明けに心機一転2022年の目標や計画を立てられた方も多いのではないかと思います。そんな一年の始まりにありがたい「知らず知らずのうちについた嘘や、去年の悪いことをウソにできる」という「鷽(ウソ)替え神事」なるお祭りがあることをご存じでしょうか。

昨年は新型コロナウイルスの影響で中止や内容の変更を余儀なくされた神社もありましたが、今年は開催されるのでしょうか。この記事では、昨年の詳しい現地レポートをまじえ、東京近郊の鷽替え神事が行われる神社5か所をご紹介します。

そもそも「鷽替え神事」とは?

鷽(うそ)は、首から頬にかけてが美しい紅色の、スズメより一回り大きい小鳥です。この鷽をかたどった木彫りの木鷽(きうそ)を1年間自宅の神棚などにお供えし、新年1月25日にお参りして新しい木鷽に「とり(鳥)替える」ことで、旧年の悪い事が「うそ(嘘)」になり幸運を招くとされるのが鷽替え神事で、天神様が祀られている神社で行われています。

もともとは、参拝者同士が木鷽を「替えましょう、替えましょう」の掛け声とともに手から手へ次々と取り替え、「前年の凶事を嘘にして幸運へと変わるように」との願いから行われたもので、江戸時代の初め頃から始まったといわれています。

天神様とは、天神社や天満宮などの名がつく神社に祀られ、学問の神様として信仰を集める菅原道真公のことです。
天神信仰において鷽が「幸運を招く鳥」になった由来は、西暦901年に太宰府へと左遷された道真公が翌年1月7日に神事を行っている最中、無数の蜂が参拝者を襲うという事件が起きたところ、一群の鷽が飛来して蜂を食い尽くし人々を救ったことからだといわれています。

また、毎月25日は天神様の縁日となっていますが、これは道真公の誕生日が6月25日、左遷の詔が出た日が1月25日、命日が2月25日であり、「25」という数字と何かと縁が深かったことによります。なかでも、その年最初の縁日にあたる1月25日を「初天神」と呼び、通常はこの日に鷽替え神事が行われます。

 

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天神様を祀る全国約12,000社の総本宮である福岡の太宰府天満宮では、神事中に鷽が飛来したといわれる毎年1月7日に鷽替え神事が行われています。

お祭りの方法も元来の形に近く、参拝者同士が「替えましょ、替えましょ」の掛け声のもと、暗闇の中で手にした木鷽をお互いに交換し取り替えます。ただし、今年は参加者全員マスク・手袋を着用のうえ「替えましょ」の発声はせず、感染対策を万全に講じたうえで行われました。

大宰府天満宮では授与される木鷽の下面に文字が書いてあり、神事の最後に発表される文字と同じ文字が書いてあれば、純金製の「金うそ」をいただくことができるといったちょっとワクワクする行事でもあります。

また、鷽替え神事の後には境内の別の場所で、その年の災難消除や開運招福を願う勇壮な火祭り「鬼すべ神事」も行われます。誰でも参加可能な鷽替え神事と異なり、こちらは地元氏子会の方々が中心となって行われています。

鷽替え神事は、全国的には残念ながら、防犯上の理由や時代の流れによって伝統的方法で取り替え行事を行う神社は少なくなっているようです。それでも、形を変えながら引き継がれている歴史ある神事であることには変わりません。

ではここからはいよいよ、そのうちの5社をご紹介します。

亀戸天神社 うそ替え神事

毎年1月24日・25日に行われていますが、2022年は混雑緩和のため開催日が1日追加され、1月23日(日)も木彫り鷽を受け取ることができます。しかし例年のような特設テントはなく、社務所での受け渡しとなりますのでご注意ください。

公式サイトはこちら
うそ替え神事の開催詳細はこちら

湯島天神 鷽替え神事

1月25日(火)午前9:00から木彫りの鷽の授与が開始されます。湯島天神では高さ約10センチと約5センチの大小2種類の木鷽が準備されています。いずれにも胴体部分には木肌が残されるデザインが特徴的です。また木鷽の他に鷽が浮かび上がる「飾り鷽絵馬」は、湯島天神ならではのものでしょう。

公式サイトはこちら
鷽替え神事についてのお知らせはこちら

新井天神北野神社 うそ替え神事

今年も1月25日(火)に木彫りの鷽の授与があります。こちらの神社では、返納された木彫りの鷽はお祓い後に境内で焚き上げられます。お焚き上げの最中は何度も神主によるお祓いが行われますが、こぢんまりとした境内だからこそ神事の一部始終が間近で見られます。

公式サイトはこちら
うそ替え神事についてはこちら

上野五條天神社 うそ替え神事

江戸時代になって菅原道真公を合祀したのですが、神社の歴史は古く、第12代景行天皇の御代の110年ごろまで遡るそうです。日本武尊が東夷征伐のために上野忍ヶ岡を訪れた際に、薬祖二柱に救われたことに感謝し両神を祀ったとされます。
木鷽は宮司による桧の一刀彫りで、頭に金紙のあるのは特に吉兆と喜ばれているそうです。また、鷽絵馬の返納と授与も行っています。

公式サイトの神事の紹介ページはこちら
※今年のうそ替え神事については、JRおでかけネットのページをご参照ください。

千葉神社 うそ替え神事

千葉神社では、1月25日~2月3日まで、新しい木彫りの鷽鳥を受け取ることができます。木鷽は大きさが5種類あり、初めての方は最も小さい鷽鳥から始めるのがお勧めだそうです。1月25日午前9時より行われる初天神祭の神事を終えたのち、9時半頃から頒布されます。

公式サイトはこちら
うそ替え神事についてはこちら

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