※2020年は新型コロナウイルス蔓延の影響で神事は規模を縮小し関係者のみで斎行されることとなりました。例年行われておりました「七行器行列(花嫁行列)」「神輿渡御」「太々御神楽」は執り行わず、大屋台運行・子供歌舞伎上演などについても実施しないこととなりました。2021年には無事に開催されることを願いつつ、コロナウイルスの終息のために感染予防を心がけましょう。(2020年7月7日 編集部)
福島県・南会津町で毎年行われている会津田島祇園祭。
意外と知られていない厳かで豪華絢爛な花嫁行列を始めとしたこの希少な祭りを紹介します。
(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。2020年7月7日 編集部更新)
1.会津田島祇園祭を知っていますか?
そもそも祇園祭と聞くと京都・祇園祭を思い出す方が多いでしょう。
しかし、各地に祇園祭というのはあります。
中でも三大祇園祭というのがあり、そのうちの一つが京都、次に博多祇園山笠。
最後の一つにこの会津田島祇園祭が挙げられているのです。
国指定重要無形民俗文化財にも登録されており、800年以上の伝統を誇る会津田島祇園祭。
毎年7/22・23・24と三日間に渡り開催されています。
引用:http://www.minamiaizu.org/gion/file/pamphlet2019.pdf
2.花嫁行列参加者募集⁉︎
そんな会津田島祇園祭の一番のメインとも言えるのが花嫁行列です。
正式名称は「七行器行列(ななほかいぎょうれつ)」と言い、氏子から神前にお供え物を献上する神聖な行列です。
袴姿の男性と毎年三十人ほどの花嫁姿の女性が列を成して歩く姿は一見の価値があります。
毎年、カメラを持った観光客で境内は埋め尽くされています。
そんな大人気な花嫁行列に参加することが出来ます!
中学生以上の未婚女性だと参加可能で、着物好きな方!花嫁衣装を着たい方!
少しでも興味ある方は、歴史・伝統に触れるいい機会なので是非参加してみてください!
2019年の締め切りは6/10で、毎年募集があるので南会津町観光物産協会Webサイトをチェックしてみて下さい。
外国籍の方も参列しています。☞南会津観光物産協会
(2019年度募集記事)
七行器行列は田出宇賀神社・熊野神社に奉献する儀式です。
この神社に向かって花嫁達は歩いていきます。
拝殿に異なる神社名が2つ掲げられた珍しい所で、花嫁行列が終わればこの通り厳かで神聖な神社へと戻ります。
3.至る所で歌舞伎が観れる!
会津田島祇園祭で驚くべきは行事の多さです。
一日いても全く飽きない程のタイムスケジュールなのです。
この他にもステージイベントがあったり、露店がぎっしり軒を連ねていたりと老若男女が楽しめる祭になっています。
7月22日 例祭 | 7月23日 渡御祭 | 7月24日 太々御神楽祭 |
10:00~ 例大祭斉行・浦安舞奉奏 11:45~ オープニングセレモニー 太鼓演奏 13:00~ 子供歌舞伎通し上演 16:00~ 大屋台運行 屋台歌舞伎上演 |
7:50~ 七行器行列(花嫁) 10:30~ 神輿渡御出発 10:40~ 太鼓演奏 13:15~ 神輿渡御内廻り 16:00~ 大屋台運行 屋台歌舞伎上演 |
13:00~ 太々御神楽奉奏 |
中でも歌舞伎の上映数は他に類を見ないほどです。
これは2018年度の上映時間及び演目ですがこの数!どう頑張っても全ては見切れない程なのです。
そして、それらすべての演目が無料で見られます。
また、屋台が4台(上屋台、西屋台、中屋台、本屋台)あり、
それぞれ7・8分の歌舞伎を上演しながら
運行する屋台歌舞伎が有名です。
さらに会津田島祇園祭で外せないものの一つに子供歌舞伎があります。
演者全員が子供なのです。
初めは「可愛い!」と思うのですが、本格的な舞台化粧と堂々とした立ち居振る舞いから迫力を感じるものです。
屋台の上で熱演される希少性の高い歌舞伎は必見です!
4.観覧マップ
赤い矢印の所を七行器行列が通ります。
だいたい7:30には場所取りの人で埋め尽くされてしまいますので要注意です。
夏場で暑いことも予想されますが大丈夫です。
至る所に空調が効いた休憩スペースがあるので無理せず参加することができます。
また、御蔵入交流館では歌舞伎上映が、
南会津ふるさと物産館では地域の物産品が売られており一息つきながら楽しめます。
田出宇賀神社・熊野神社隣りの会津田島祇園会館では
祭についての展示を紹介していたり、レストランで郷土料理御膳が頂けるのでオススメです。
引用:会津田島祇園会館
5.都心から近い会津田島
そんな魅力が多い会津田島。
実は特急リバティ会津を使えば浅草から会津田島まで一本で行けるのです。
☆浅草ー会津田島間
電車:1日4往復あり、片道運賃3300円、指定席2160円の計5460円、乗り換えなしです。
時間は3時間15分程かかりますが特急なのでゆったり座れますし、
トイレはもちろんのこと、wifiやコンセントもあるので全く苦にならない快適な列車旅になるでしょう。
© 会津鉄道
もし時間に余裕があり、ゆっくり会津観光をしたい方は会津若松を拠点にするのもオススメです。
☆会津田島ー会津若松間
電車:片道運賃1690円、所要時間1時間15分ほど(通常)
祇園祭期間は臨時列車が運行していたり、
チラシを持っていたり浴衣を着用している方には料金が3割引になる特典もありましたので是非使ってみてください。※2018年の情報です。
☆バスタ新宿ー会津若松間
会津若松へはバスがオススメです。
バス:1日10便あり、運賃2500円~、所要時間4時間30分ほど
電車だと乗り換えがでてしまったり時間的にあまり変わらないので
都心から一本で行けるバスが有効かと思います。
是非参考にしてみてください。
いかがだったでしょうか?
地域の方の誇りを感じられる会津田島祇園祭。
他の祭りとは一味違った、格式高く厳粛で希少な祭りを見に行ってみませんか?
他には類を見ない文化、伝統、歴史が今なお根付いている事を肌で感じられる事でしょう。