6月ごろに神社やお寺を訪問した際、茅で編まれた大きな輪っかを見たことがありませんか?それが茅の輪ですが、「茅の輪くぐり」とは、その直径数メートルの輪をくぐり、心身を清めて厄払いや無病息災を祈願し、家内安全を祈る行事となります。おそらく茅の輪を目にした方の多くが、「おそらくあの輪っかをくぐるんだろうけど、正しいくぐり方とかあるのかな?」と考えているのではないでしょうか。ここでは「茅の輪くぐり」についてご紹介します。
(この記事は2019年に公開した記事を再編集しています。2020年6月20日 編集部更新)
「茅の輪くぐり」ってなに?
「茅の輪くぐり」とは「茅の輪をくぐることで、心身を清め、無病息災を祈る神事」になります。日本神話のスサノオノミコトに由来すると言われ、ある詞を唱えながら、八の字に三度くぐり抜けます。ちなみに、茅の輪が配置されているのは六月ですが、それは、毎年6月30日に各地の神社やごく一部仏閣で執り行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」というれっきとした儀式だからです。「いやいや!なんか年末にも茅の輪を見たことがあると思うんだが…」というご指摘が、もしかすればあるかもしれません。そこで次に、この年末の茅の輪の意味をお伝えします。
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#日尾八幡神社 にて#茅の輪くぐり (茅の輪は#ちのわ、と読むのですよ )。 #水無月 の#夏越の祓 する人は#千歳 の命延ぶと云うなり、と、娘も、たどたどしい口振りで唱えました。
茅の輪くぐりと「大祓」
夏越の祓は、12月31日の「年越の祓」と対になる神事ですが、この二つの神事を合わせて「大祓(おおはらえ、おおはらい)」と言います。どちらも災いを祓い清める儀式となります。ですから、年末の祓でも一部の神社で茅の輪が設置されているのは、どちらも大祓であることが共通しているためと言われています。大祓や年越の祓については、また次の回で詳しくご紹介したいと思います。では、一般的な茅の輪くぐりの作法とは、どうなっているのでしょうか。