(前回までのあらすじ)
元来の性格とモノづくりスキルでが妙にマッチして、オマツリジャパンでも少し本流から外れたモノづくりやサブカル系の記事を書いてきたわけだけど、この度シリーズとして予算のゆるす限り仮面の来訪神のコスプレを作り続けることになってしまった。
増やせ!DIYで仮面の神々。一万円の材料費で神様を何柱作れるか試してみた!
増やせ!DIYで仮面の神々。一万円の材料費で神様を何柱作れるか試してみた!第1柱「ポータブルなボゼ」
中々イカすビジュアルが多くて楽しい来訪神界隈。前回の段ボールのボゼに続き、今回はエコでロハスな素材を生かしたものがいいかなと思い立った。
ヨッカブイとは
ヨッカブイとは、鹿児島県南さつま市金峰町にの夏に襲来する、来訪神であり妖怪だ。
とにかくオマツリジャパンのこのレポートが素晴らしい。
そう、妖怪なのだ。シュロの頭巾をかぶってで夜着を着崩した姿で毎年8月22日に町を訪れ、手にもった麻袋で子供をさらっていく。
こんな姿で悪逆非道なことをしているようだけど、祈っていることは水難避け。夏の最中に子供を水難から守る、どうやら正体は河童らしい。
スタイリッシュなビジュアル以上に中々謎が深い来訪神だ。
「異形頭」というジャンルがある。
首から下は普通の恰好をしながら、頭だけは仮面や何かしらのオブジェクトに置換されているキャラクター達のことである。わかりやすいところだと映画泥棒とかだろうか。
表情は見えないはずなのに、まとった空気感や身振り手振りで特異な雰囲気を作るのがとても粋でかっこいい。そして首から上だけ頑張ればなんとかなる。コスプレイヤーにも優しいモチーフだ。再現してみよう。
どうやってつくろうか
梱包材で代用できないかとも考えたけど、このシュロの独特な質感がないとヨッカブイらしさは出ないと判断。とはいえシュロってどこで手に入れれば…と悩んでいたら、
普通にAmazonで売ってた。園芸用としてそれなりの大きさのものが使われているらしい。
大体このサイズでワンコインぐらい。
とはいえもうこれ以上ないぐらいの自然派素材なので、触ってると樹皮がボロボロ落ちてくる。これを被るのはお肌によくない。どうやら叩いてなめして…という行為をした方がよさそうなけどちょいめんどいなあ
というわけで、心材を仕込むことにした。百均でA4サイズのPCケース(やらかい)を買ってきて中に仕込むことにした。
何となくの形を作りながら、刺繍用の針と麻紐でちくちく縫っていく。
ヤバい量の樹皮がカーペットに落ちていく。つらい。
PCケースを仕込んだことでジッパー式になってしまった。実質ウルトラ怪獣の着ぐるみだ なお、私はあたまがでかくて閉まらない。なんでや。
麻紐で頭頂部をくくって、完成である。
オフィスにもってきてみた
ヨッカブイ=夜着被りなのでほんとは夜着(着物の形をした掛け蒲団)がマナーなんだけど、まあ、さすがにオフィスをパジャマでうろうろするのは怒られそうだ、それぐらいの良識はあるつもりだ。
ヨッカブイ、チルアウト。
今日もこの街の息災を願おう。
社員からの寸評
居合わせたオマツリジャパンの社員たちに聞いてみた。
・見せられた瞬間、「ヨッカブイの頭巾だ!!!」と大興奮してしまいました!
中を快適にするためにA4サイズのパソコンケースを活用し、チャックで閉めるタイプの頭巾にした発想が新しいです。”(社長)
・シュロまで売っているAmazonの懐の深さに感服です。ちなみに、ヨッカブイが行われる南さつま市の隣町には「A-Z」という車まで売ってる超巨大スーパーがあるのですが、どことなくAmazonに通じる字面ですね。(編集長)
相変わらず編集長がお役立ち情報を投げてくる。誰かに刺さるといいな。
今回の予算
シュロ樹皮¥500ぐらい
PCケース…¥200
麻紐、刺繍用針他…¥200
残り予算…¥8550!!!!
撮影の間も零れ落ち続ける樹皮はコロコロで対処しましょう。