下町の情緒が残る東京都江東区亀戸。350年以上もの歴史をもつ「亀戸天神社」では、今年2023年も「亀戸天神社藤まつり」が、4月15日(土)から開催されています。
今年は桜やつつじの開花が全国的に早い傾向でしたが、藤の花も例外ではないようです。例年、亀戸天神社の藤の見頃は4月下旬~5月初旬とされていますが、今年は4月20日(木)時点で既に「満開状態」とのこと。今週末(4月22・23日)までに足を運べば、遅咲きの藤棚の見頃は期待できそうです!
ここからは、2021年の「亀戸天神社藤まつり」の現地レポートとあわせて、2023年のまつり開催情報をご紹介します。現地に足を運ばれる際に、ぜひお役立てください!
目次
江戸時代には盛んに浮世絵に描かれた亀戸天神社の藤
現在の東京は高層ビルが林立し、情緒的とは言うことはできないでしょう。時を遡り江戸時代には豊かな自然に包まれていたのでしょうか。江戸を中心に活躍した浮世絵師たちは、江戸の街並みを魅力的に描いています。歌川広重の『名所江戸百景』では『亀戸天神境内』などで亀戸天神社の藤の花が描かれています。
「亀戸の五尺藤」や「亀戸の藤浪」という呼称をもつ亀戸天神社の藤は、例年4月中旬から5月上旬にかけて、薄紫色の花を咲かせ境内を彩り、「亀戸天神社藤まつり」が開催されています。2021年は、4月17日~5月5日の期間で行われています。
鳥居と拝殿を繋ぐ3つの橋を覆い尽くす薄紅色の藤の花
亀戸天神社は亀戸駅から北西に1キロ足らずのところに社殿を構えています。鳥居を潜ると拝殿に向かって朱色の太鼓橋男橋、平橋、太鼓橋女橋が拝殿に導いています。
鳥居と拝殿を繋ぐ3つの橋の左右を結ぶのが藤棚です。数十メートルの参道は薄紫色の藤の花で覆い尽くされます。江戸時代には第5代将軍の徳川綱吉や第8代将軍の徳川吉宗が訪れたという記録が残っています。「東京一の藤の名所」という高い呼び声に誰もが頷くことでしょう。
亀戸天神社での藤の植栽は1661年の創建当時に始まっていたと伝えられ、現在では15の藤棚が設けられ、50株を超える藤が育てられています。3つの橋の下で穏やかな水面を湛える心字池にも藤の薄紫色の花が映り込みます。
太鼓橋から上下に見る藤棚
藤の花は地面から見上げるばかりでなく、太鼓の胴のようにアーチを描く太鼓橋男橋や太鼓橋女橋からは藤棚全体を見下ろすことができます。
太鼓橋男橋で視線を上にあげると藤棚越しに東京スカイツリーの姿が見え、現代版の浮世絵を描くことができるかもしれません。
「亀戸天神社藤まつり」の期間限定の御朱印や授与品
「亀戸天神社藤まつり」の開催日には境内の東には露店が軒を連ねます。
露店が並ぶ通りの北には、御朱印所や授与所が設けられています。「亀戸天神社藤まつり」の開催日には期間限定の御朱印や、お守りなどのバラエティーが広がり、様々な形で思い出を残すことができます。
東京都江東区に社殿を構える亀戸天神社では創建当初から藤が植栽され、「東京一の藤の名所」と高く評価されています。江戸時代には数多くの浮世絵に描かれ、徳川将軍も訪れたと伝わります。15の藤棚に50株を超える藤が、例年4月中旬から5月上旬には薄紫色の花を咲かせ境内を彩ります。
2023年 亀戸天神社藤まつり 開催情報
■開催地
亀戸天神社
■開催期間
2023年4月15日(土)~5月5日(金・祝)
※ライトアップは、まつり期間中の日没から午後8時00分まで
※イベント情報の詳細及び最新開花情報については、亀戸天神社藤まつり公式サイトからご確認ください