福岡県田川市にある風治八幡宮のお祭り「川渡り神幸祭(かわわたりじんこうさい)」。福岡県五大祭りの一つに数えられ、福岡県の無形民俗文化財第1号にも登録されています。
毎年5月の第3土曜日とその翌日に開かれる筑豊地域で最大規模のお祭りですが、コロナ禍で休止を余儀なくされ、今年2023年いよいよ再開されます!ここでは、お祭りの見どころと2023年の開催情報をご紹介します。
(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。 2023年5月19日 編集部更新)
目次
川渡り神幸祭のここがすごい!〜歴史が長い〜
川渡り神幸祭の由来は、永禄年間(1558~1570年)、筑豊地域で疫病が流行した際、氏神である風治八幡宮にその終息を祈願し、成就のお礼として奉納されたことが始まりとされています。以来、今日まで460年も続く、歴史と伝統のある祭礼です。
川渡り神幸祭のここがすごい!〜ダイナミックな神輿と山笠の川渡り〜
黄金に輝く神輿は、総重量2トンにもなり、西日本最大級と言われています。またお供の山笠は11台にもなります。ちなみに、山笠から垂れ下がっているカラフルな部分は「バレン」といって、稲穂を模したものだそうです。さまざまな色を用いている理由は、五穀豊穣を表しているとのこと。
バレンに用いられている色が「白・赤・青・黄・緑」の五色であることは共通ですが、地域によって用いる色の順番が異なります。バレンは大きなものですが、なんと各地区の青年団が手作業で飾りつけするそうです。
この神輿と山笠が川を渡るのですが、おとなの男性が川の水でずぶぬれになりながら、神輿や山笠を揺らしながら進んでいく様は、圧巻のひと言です。
川渡り神幸祭のここがすごい!〜夜の表情がまた素敵~
初日の夜は、露店の明かりと山笠の電飾が、川面に映えて幻想的です。
昼間の川の中での躍動感とは全く異なり、暗闇の中、光輝く山笠の電飾はある種、荘厳で、見るものに安心感を与えてくれます。
2023年「川渡り神幸祭」開催情報
■開催日:2023年5月20日(土)・21日(日)
■開催場所:風治八幡宮、彦山川河川敷。川渡り神事は彦山川の新橋~番田橋間
■時間と催し内容、( )内は開催場所
5月20日(土)
12時00分 例大祭祭典(風治八幡宮)
13時00分 神幸祭祭典(風治八幡宮)
13時30分 獅子舞奉納(風治八幡宮)
14時00分 御神輿出御(風治八幡宮)
15時00分 河川敷到着・獅子舞奉納(彦山川河川敷)
15時30分 川渡り神事(彦山川)
17時30分 頓宮着輿祭・並行して獅子舞奉納(御旅所)
5月21日(日)
12時00分 頓宮還幸祭・並行して獅子舞奉納(御旅所)
12時30分 御神輿頓宮出御(御旅所)
13時30分 川渡り神事(彦山川)
16時30分 本宮着輿祭・並行して獅子舞奉納(風治八幡宮)
※天候や進行状況により内容や開始時間が変更になる場合があります
■アクセス:風治八幡宮はJR田川伊田駅下車すぐ
■駐車場:あり(無料シャトルバスもあり)
※催しの詳細や駐車場・シャトルバスの運行については風治八幡宮公式サイトからご確認ください
まとめ
川渡り神幸祭は、二日間のことではありますが、「昼間の“動”」と「夜の“静”」どちらも魅力的なお祭りで、たとえ東京や大阪で暮らしていても、福岡県田川市出身者は、このお祭を観るために帰省すると言われるほどです。
そんな田川市の川渡り神幸祭に一度足を運んでみませんか。
※トップ写真提供:福岡県観光連盟