いよいよ紅葉シーズンの到来です。
赤や黄色に色づいた歴史ある庭園の中で、「京王百草園紅葉まつり」で是非おたのしみください。
※2020年は、11月14日(土)~11月29日(日)に実施予定ですが、残念ながら、例年ご好評いただいておりました「紅葉のライトアップ・竹灯籠展示」は、新型コロナウイルス蔓延の影響で開催されません。
※ご来園の際には、新型コロナウイルスの感染症拡大防止のためマスク着用、手指の消毒の実施などの対応へのご協力をお願いいたします。
(この記事は2019年に公開されたものを再編集しています。2020年11月6日 編集部更新)
和の情緒が漂う庭園での「京王百草園紅葉まつり」
「京王百草園紅葉まつり」とは、紅葉シーズンに京王百草園で行われるおまつりです。古くから多くの文人墨客に愛された庭園が、来園者によって点灯作業が行われ、ライトアップされるというとても珍しいおまつりです。開催される京王百草園は多摩丘陵の一画、東京都日野市に位置する日本庭園です。江戸時代に松連寺の庭園として造園され、侘び寂びの情緒が漲るため、数多くの文人墨客が訪れました。約26,000平方メートルの園内には、イチョウ、モミジ、ドウダンツツジなどが育ち、例年11中旬から12月上旬には、赤や黄色の紅葉を楽しむことができます。今年の「京王百草園紅葉まつり」は、2019年は11月9日(土)~12月1日(日)に実施されます。今まさに見頃です。特に土日の夜間にライトアップされた紅葉には圧倒されることでしょう。
多くの文人墨客に愛された京王百草園
京王百草園は、京王線の百草園駅から徒歩約10分のアクセスです。園内には茅葺屋根の松連庵やあずまやが、和の情緒を漂わせています。若山牧水の歌碑、松尾芭蕉の句碑などが設けられ、多くの文人に愛されたことが裏づけられています。庭園中央の「寿昌梅」は、江戸時代に第2代小田原藩主を務めた大久保忠増の正室、寿昌院が植樹したと伝えられています。
一年を通して季節の彩りに包まれる庭園
園内には多種の草木が植樹され、早春にはロウバイや梅、福寿草、ツバキ、4月にはツツジやカタクリ、5月にはフジや牡丹、6月はアジサイ、7、8月にはスイレンや百日紅と、一年を通して季節の花々が彩りをつけます。秋にはイチョウ、モミジ、ドウダンツツジが秋色の化粧をつけます。
来園者が点灯作業を行ってライトアップされた紅葉を鑑賞
京王百草園の園内は様々な植物がまばらに育っているので、紅葉樹も群生しているわけではないので、紅葉スポットを見つけながら散策することになります。このため日中は、物足りなさを感じる人が少なくありません。京王百草園の紅葉の魅力は、土日の夜間にライトアップされたときに凝縮しているようです。点灯作業は来園者が行うのです。電池式の蝋燭の灯りを燈して竹筒に入れていきます。明るさが増すにつれてワクワク感が大きくなります。全ての竹筒から蝋燭の光がこぼれる頃には、紅葉がファンタジックな姿を見せてくれます。
「京王百草園紅葉まつり」の期間中には、生け花展示会や演歌歌謡ショーなどのイベントが行われます。また園内の売店では、多摩地域最古のビール、豊田ビールの他、炭火焼きのだんごが販売されています。
京王百草園では見渡す限りの紅葉を見ることはできませんが、「京王百草園紅葉まつり」の期間中には夜間のライトアップが行われるため、スポットごとに表情の異なる紅葉を楽しむことができます。