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血を吐き釜茹でにされる亡者…千葉県の地獄劇「鬼来迎」の世にも 恐ろしい世界観に迫る

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ホッホッホーという鬼の叫び声が聞こえる。物語から抜け出てきたかと錯覚する恐ろしい光景…。全国的にも非常に珍しい地獄劇「鬼来迎(きらいごう)」での一幕だ。

千葉県山武郡横芝光町虫生の広済寺に伝わる、世にも奇妙な行事の真髄とは?2023年8月16日に現地を訪れた様子とともにお届けしよう。

鬼来迎とは何か?

「鬼来迎」は、毎年8月16日に広済寺で行われる全七段からなる地獄劇だ。その芝居の演目は地獄の苦しみを描いた「大序―賽の河原―釜入れ―死出の山」の四段と、広済寺建立縁起を物語る「和尚道行―墓参―和尚物語」の三段からなる。

全劇において通底する物語は、因果応報や勧善懲悪といった要素を含んでおり、その展開にも着目いただきたい。昭和51年には国指定重要無形民俗文化財に指定され、日本全国でも珍 ...

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