GW目前! 日本全国クレージー・ジャーニーのみなさん、並びに奇祭ファンのみなさんお待たせしました。
「ああ、今年は海外行けなかった~」という方にもちょっと、待った。春の五穀豊穣を個性的に寿ぐ、ゴールデン・ウィークで行ける「日本の奇祭」をキュレーションしてみました。クレージー・ジャーニーは日本でもできる!
目次
➀鍋冠祭【滋賀】
数え年8つの少女8人が、狩衣姿に張子の鍋をかぶって、約300名の行列とともに渡御する筑摩神社の春の例祭。
その由来は諸説あり。筑摩神社の祭神が食物の神であったから、神前に作物、魚介類とともに特産物であった鍋を供えたから、
中には、土地の女性が男性の経験人数の分だけ頭に鍋を被って歩かされたからという説も。
「伊勢物語」にも詠まれた由緒正しき筑摩の祭りで、日本三奇祭のひとつとも言われます。
■日時:毎年5月3日
■場所:筑摩神社
■交通:JR琵琶湖線「米原」より徒歩40分(車5分)
http://www.ex.biwa.ne.jp/~nabekama/
➁つがわ狐の嫁入り行列【新潟】
狐火で有名な津川に伝わる、江戸時代の嫁入りを再現した結婚の儀式「狐の嫁入り」。白無垢姿の花嫁が狐のマネをしながら夜の街道を練り歩き、108匹(人)のお供を連れて披露宴会場となる麒麟山公園まで行列する。町では灯りを消して松明や提灯で照らし出す幻想的な祭です。
狐の体験メイクもできるほか、嫁入り行列は17時~20時半まで行われます(※行列の運行状況により時間は多少前後します。)
■日時:毎年5月3日
■場所:阿賀町津川
■交通:JR磐越西線「津川駅」よりバスで10分、または徒歩で35分
https://www.niigata-kankou.or.jp/
➂ヤンサンマ祭り(加茂祭)【富山】
五穀豊穣を祈って、走馬・神幸式・神馬式・牛乗式・九遍式、流鏑馬式などの一連の神事(まさに神事の宝石箱や!)が厳かに行われる下村賀茂神社の春祭(加茂祭)。中でも、田の神が牛をひざまずかせることでこの地に留まり五穀豊穣をもたらすという意味を持つ「牛乗式」は、日本に残る唯一の奇祭とされています。もちろん、神事のラストを飾る、参道を疾走する馬上から的をめがけて矢を放つ「流鏑馬式」も必見です。
■日時:毎年5月4日
■場所:加茂神社(富山県射水市加茂中部630)
■交通:あいの風とやま鉄道「小杉駅」から車で15分
http://www.shimomura-kamojinja.com/
➃浜松祭り凧合戦【静岡】
地域によっては、男の子の成長を「鯉のぼり」ではなく「凧」で祝う地域もあります。浜松の「浜祭り」では5月3~5日の間、170以上の町が参加しての勇壮で疾風迅雷の「凧揚げ合戦」や80台以上の屋台が夜の街を彩る豪華絢爛な「御殿屋台の引き回し」が行われます。凧揚げ合戦は、初子の誕生を祝う「初凧」(3日)のほか、迫力満点の「糸切り合戦」(4日・5日)は要注目です。
■日時:毎年5月3~5日
■場所:中田島会場(凧あげ会場)/市中心部会場
■交通:JR「浜松駅」(※中田島会場へのシャトルバスあり)
http://hamamatsu-daisuki.net/matsuri/
〇その他の凧祭り
いかさぎ大凧合戦(毎年5月5日・愛媛) 小田川をはさんで、約500統の大凧が空中に舞い上がり、凧に仕込んだ「ガガリ」と呼ばれる刃物で相手の糸を切りあう勇壮な戦いをくり広げます。なお、この愛媛のいかさぎ大凧合戦、静岡の浜松祭り凧合戦に、新潟の白根大凧合戦を加えて日本三大凧合戦と言われています。
➄小玉川の熊祭り【山形】
町の9割が森林を占める小国町で行われる、300年続く「マタギ」の祭り。恵みをもたらす山の神に感謝し、狩猟した熊を供養するオマツリです。古式ゆかしい神事や熊狩りの模擬実演、熊を追う「勢子」に扮して声の大きさを競う「勢子大会」などが行われます。会場で販売される数量限定の熊汁は売り切り必死で、毛皮や熊の油なども購入することができます。1着10万円する毛皮や鉢植えが当たる抽選会も。
■日時:毎年5月4日/10時~開会、10時半~模擬の熊狩り、勢子大会
■場所:国民宿舎「飯豊梅花皮荘」脇(山形県西置賜郡小国町小玉川)
■交通:米沢駅よりJR米坂線「坂町」行きで約1時間30分→小国駅下車、町営バス「飯豊梅花皮荘」行き45分→「飯豊梅花皮荘」下車すぐ
http://www.ogunikankou.jp/06festa/05kumamaturi.html
〇詳細はコチラ
「小玉川熊祭りに行ってみたら、究極のジビエと秘境温泉が最高過ぎるクマフェスだった件」
⑥さきたま火祭り【埼玉】
コノハナサクヤ姫(ゲーム『大神』や『鬼灯の冷徹』にも登場します)が炎上する産屋の中で海幸彦と山幸彦を出産した(命がけ!)という古事記の伝承にならい、産屋炎上を再現。また、縄文時代を彷彿とさせる古代衣装のコスプレに身を包んだ約300人が松明を持って大行列を行います。フィナーレを飾る打ち上げ花火(スターマイン)もお見逃しなく。
■日時:毎年5月4日
■会場:さきたま古墳公園
■交通:JR吹上駅からタクシーで約15分、JR行田駅前から「観光拠点循環コース」左回りで約15分
https://www.saitamatsuri.jp/matsuri/sakitama/
⑦間々田のジャガマイタ【栃木】
田植えの時期を前に五穀豊穣と疫病退散を祈願する、間々田八幡宮のオマツリ。地域の子供たちが、長さ15mを越える龍頭蛇体の巨大な蛇(ジャ)を担ぎ、「ジャーガマイタ、ジャガマイタ」のかけ声とともに町中を練り歩きます。儀式は、蛇よせ→水飲み→練り歩き→蛇もみの順に行われます。その由来は、釈迦誕生の際に、八代龍王(難陀、跋難陀、娑羯羅、和修吉、徴叉迦、阿那婆達多、摩那斯、優鉢羅の8匹の龍)が龍水を降らせたという故事にちなんだ八大龍王信仰から来ているとも。それにしても、藤井●雲の名において思わず召喚したくなる、この蛇(ジャ)のデザイン。水属性で口から水を吐きます、きっと。
■日時:毎年5月5日
■場所:間々田八幡宮(栃木県小山市間々田2330)
■交通:JR宇都宮線「間々田駅」より徒歩30分(車で約5分)
https://www.mamada-hachiman.jp/jyagamaita
〇詳細はコチラ
「間々田のジャガマイダ! 出でよ神龍、八代竜王のウォーターダイブで竜汁がプッシャー?!」
〇その他のゴールデン・ウィークに行ける奇祭
オホホ祭り(毎年5月4日、愛知) 境内の灯を消し、暗闇の中で悦びを込めてオホホホと高笑いをするという何とも珍しい神事です。三種の神器(鏡、剣、勾玉)のうちの草薙の剣をお祀りしていると言われる熱田神社で開催。正式名称は「酔笑人神事」(えようどしんじ)。
日本童謡祭(毎年5月5日、大分) 祭のシンボルと言える存在が「ジャンボ鯉のぼり」で、赤(全長35m)、青(全長60m)、黒(全長55m)の3体の大型鯉のぼりが大空を泳ぎます。全長60メートルの「ジャンボ鯉のぼり通り抜け」もできるほか、「魚つかみ大会」も行われます。
ゴールデン・ウィーク後に行ける奇祭
「しまった! ゴールデン・ウィークが過ぎてしまった!」という方には、下記のお祭りもおすすめです。
「化けもの祭り」(毎年5月25日・山形) 編み笠と手拭いで顔を隠した化け物が見物客に酒をふるまいます。
「御神火祭」(5月後半・栃木) 白装束に身を固めた参加者が松明を持って那須温泉神社から殺生石(せっしょうせき)まで行列し、大松明(御神火)へ火を放ちます。御神火(ごじんか)が燃える中、九尾の狐伝説の地「殺生石」では、郷土芸能の白面金毛九尾狐太鼓も披露。暗闇の中を歩く「松明行列」には一般の方も参加可能(先着100名)です。
「湯かけ祭り」(毎年5月第4土曜・神奈川) 温泉街の湯をぶっかけられながら神輿が練り歩きます。