この夏も日本一暑いまち・熊谷で、「熊谷うちわ祭」が行われます!
2023年も例年通り7月20〜22日の3日間の日程で、「関東一の祇園」と呼ばれる盛大なお祭りが熊谷をさらにアツくさせます。
この記事では、2022年の開催レポートとともに、2023年の開催情報をお届けします。
埼玉・熊谷の夏祭り
埼玉県北部の都市、熊谷市。江戸時代には中山道の宿場町「熊谷宿」が置かれ、交通・経済の拠点として発展してきました。明治に入ると熊谷県の県庁所在地だったこともある等、埼玉県北部地域の中心的な街として知られています!
また夏のこの時期は、「あついぞ!熊谷」と言うフレーズができるような日本一暑いまち(2018年7月に、国内観測史上最高の41.1度を記録)として有名になりましたが、暑さに負けじと盛り上がるお祭りが毎年7月20日から22日の三日間で開催されています。その名も「熊谷うちわ祭」です!
熊谷うちわ祭は、熊谷市鎌倉町に鎮座する八坂神社(愛宕八坂神社)の例大祭として開催されているお祭りです。八坂神社は、その名の通り京都の八坂神社から勧請された神社で、お祭りも京都の祇園祭と近い時期に行われています。また12町の山車・屋台が出てお囃子が勇壮に奏でられる様子は「関東一の祇園」と称され、熱気に溢れた三日間となります!
ここからは、3年ぶりの本格開催となった最終日(7月22日)の熊谷うちわ祭の様子を、熊谷で高校時代を過ごした筆者の目線でお伝えしていきます!
山車・屋台が見どころ
熊谷へとやってきました。例年とは違い、沿道での露店の出店は無し、スケジュール前倒し(一部省略や制限を実施)での開催となった、2022年の熊谷うちわ祭。とは言え3年ぶりに山車・屋台が出てお囃子が市内に響く光景は、多くの方が待ち望んだものではないでしょうか!お祭りを開催される関係者の皆さまには本当に感謝ですね。
熊谷の街中へと飛び出すと、早速山車がありました!第壱本町区の山車です。
神武天皇が仕掛けで登場する第壱本町区の山車。1898年(明治31年)に熊谷市内で製作され、市の有形文化財にも指定されています!
熊谷うちわ祭、3年ぶりに本格開催しています!最終日の本日ですが、山車・屋台がお囃子の音を響かせながら巡行中です!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/6XXv9Vzu7m
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 22, 2022
こちらは緑の半纏がトレードマーク。第弐本町区の山車の様子です!
上に登場する人形は天手力男命。凛々しい佇まいですね!ちなみに各山車の人形は、停車中に出されることが多いようです。
彌生町区は赤い半纏が特徴的。こちらは屋台で、各所に施された彫り物が見事です!
大通りを横断中。このような光景が見られるのもお祭りならではですね!
熊谷市民憩いの場で、周囲には飲食店街も広がる星川通りへとやってきました。こちらでは、星川の流れと山車のコラボレーションを見ることができます!
銀座区の山車は、1994年(平成6年)に新調された比較的新しいものですが、その重厚な雰囲気と柱の彫りに目を奪われます!
軽やかなお囃子を町中に響かせていました!
続いては仲町区。お囃子を奏でながらの乗りこなしがかっこいいですね!
年番送り、叩き合い
日も傾きはじめた17時、年番送り(ねんばんおくり)が行われます。年番送りとは、今年の年番町から来年の年番町へ役を引き継ぐ儀式で、山車・屋台に囲まれて、行宮(あんぐう)とその前のお祭り広場で実施されています!
行宮では、お賽銭をお納めするとこちらのうちわをいただくことができます。うちわ祭の記念に、ぜひ手に入れてみてください!
さあ、年番送りが開始される17時に向けて、各町の山車・屋台がお祭り広場へと向かいはじめています。今年の年番町を務める、鎌倉区もやってきました!年番町の到来を知らせる提灯が先頭で掲げられています。
お祭り広場へ、次々と山車・屋台が入ってきます!
仲町区と今年年番町の鎌倉区がすれ違います!お囃子の迫力がすごい!#熊谷うちわ祭り #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/iUQrRxsEww
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 22, 2022
4町の山車・屋台が並びました!左の荒川区の山車には大國主尊命、仲町区には素戔嗚尊、第壱本町区には神武天皇の人形が登場しています!
反対側に目を移すと、こちらにも4町の山車・屋台が勢揃い!左側から二番目、伊勢町区の山車には弁財天の人形が登場!
他の二面にも山車・屋台が進み、お祭り広場は四面ともが山車・屋台で囲まれました!ここからは見どころの一つ、叩き合いが行われます!
4つの区の山車・屋台が並び、叩き合いがはじまりました!荒川区の山車からは、後半仕掛けも登場!#熊谷うちわ祭り #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/ive132GSCu
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年番送りを前に、12町の山車・屋台が揃いました。ハンパじゃない叩き合いです!これは熱い!#熊谷うちわ祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/IJBZFx0BNp
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叩き合いが終わったところで、年番送りの式典がスタート。今年の年番町、鎌倉区の大総代による挨拶がありました。
続いて火消しの舞、木遣の奉納です!
火消しの舞が奉納されます!#熊谷うちわ祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/3ZoXkbiHnn
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お次は、昨年の大総代によって述べられる口上。いよいよ年番送りが行われます!
今年の年番町の鎌倉区から、来年の年番町の仲町区へと、年番札の送り渡しがされました!
年番札を四方にお披露目していきます。独特な所作で行われ、見応えがある瞬間です!
そして年番送りの締めは、熊谷締めで!
熊谷締めによって、年番送りが締まりました!熊谷締めは、シャンシャンシャン、シャンシャンシャン、シャンシャンシャンの三拍三回。熊谷ならではですね!#熊谷うちわ祭 #祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/4xUzbZtg3L
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年番送りが終わる頃には、だいぶ日も暮れてきました。式典の挨拶の中でもありましたが、提灯へ火の灯らない時間から行う年番送りは例年にはない珍しいことなんです。と言うのも、本来は完全に日が落ちた21時頃に行われる年番送り。今年は感染症対策などにより前倒しで明るいうちから行われ、珍しい光景を楽しむことができた特別な年となりました。
提灯が点くと、山車・屋台の雰囲気も変わってきますね!
年番送りが終わり、再び叩き合いがはじまります。
揃っての叩き合いを終え、山車・屋台は各町へと帰っていきました。
お神輿の還御
年番送りが終わったら、熊谷うちわ祭もクライマックス。それを飾るのは、お神輿の還御です!お神輿の出発を前に、行宮で還御祭が執り行われていきます(例年だとこちらも0時前の催行なので、電車のある時間に見られるのは貴重な機会)。
粛々と進められていく神事。お祓い、祝詞奏上などが実施されていきました。
還御祭が終わったら、いよいよお神輿が動き出します!御幣、神職の方を先頭に、お神輿行列ができました。
さあ、お神輿も出発です!2022年は特別対応で、台車に乗せての渡御となります。
還御祭を終え、熊谷締めからのお神輿の渡御がスタートしました!いよいよ熊谷うちわ祭もクライマックスです!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/9IhhzRQGXl
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) July 22, 2022
お祭り広場を、ぐるっと一周するお神輿。
お祭り広場を後にし、熊谷の繁華街へと進みます!
お神輿を先導するのは、各町の提灯です。
繁華街を抜け、熊谷駅の前へもやってきました!行列の奥に見えている駅前の像は、平家物語「敦盛最期」でもお馴染みな鎌倉時代の武将、熊谷次郎直実です!
お神輿も直実の横を進んでいきます!
お祭りグルメも楽しめる
例年ですと、国道17号などの道路沿いにも立ち並ぶ露店ですが、2022年は髙城神社前のイベント会場へ集約しての出展となりました。ゲートにはアルコールも設置され、感染症対策を行っての実施となっています。
イベント会場へ入ると、早速良い香りが漂ってきました!お祭りに定番の焼きそばやお好み焼きをはじめ、埼玉以北の北関東ではよく見られるいか焼きの姿も!
遊べる屋台もありますよ!射的は子どもたちにも人気のようでした。
たくさん立ち並ぶ露店の数々。例年とは違う形ですが、楽しめる露店があるのは嬉しいですね!
熊谷駅へのアクセス
・上野駅よりJR高崎線で70分弱。
・池袋駅よりJR湘南新宿ラインで約60分。
・高崎駅よりJR上野東京ライン、JR湘南新宿ラインで約40分。
・秩父駅より秩父鉄道で約70分。
※熊谷駅より行宮(お祭り広場)へは徒歩5分。
2023年の開催情報!
【日程】
2023年7月20日(木)〜22日(土)
【場所】
埼玉県熊谷市埼玉県熊谷市 お祭り広場 ほか
【スケジュール】
7月20日
6:00〜 渡御祭(愛宕八坂神社〜市街地)
19:00〜 初叩き合い(JR熊谷駅北口)
7月21日
17:30〜19:30 巡行祭(国道17号)
7月22日
9:00〜 行宮祭(御仮屋)
19:30〜 曳っ合せ叩合い(お祭り広場)
19:30〜 年番送り(お祭り広場)
22:00〜 還御祭(御仮屋〜本宮)