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「チンコロ」に「バタバタ」!?年の初めのお楽しみ!全国の1月の「市」5選

2022/1/7
2022/12/25
「チンコロ」に「バタバタ」!?年の初めのお楽しみ!全国の1月の「市」5選

コロナ禍のせいで、大きなお祭りは軒並み中止が続いています。楽しみにしていたイベントがなくなると寂しいですね。しかし、そんな時にちょっとした非日常感を味わえるのが「市」です。

1年で最初に開催される市を「初市」といいます。初市には、新年を祝う縁起物や新品の生活用品、地域の特産品などが集まり、グルメ屋台が出店される場合もあって、さながらお祭りのような盛り上がりを見せます。
地域や売る物によって市には別の呼び名がついていたりしますが、1月の市はどこも新年の喜びや希望に満ちた特別な雰囲気が漂います。

そこでこの記事では、1月に開催される全国各地の市から特色のあるものを厳選して5つご紹介します。

縁起物の団子木と初飴が有名な「山形市初市」

山形市の初市のはじまりは、江戸時代初期までさかのぼります。出羽国大名・最上義光の時代には、三日町、五日町、七日町、十日町など定期の市が立つ市日町がありましたが、それらの中心として十日町に市神(いちがみ)様が祀られ、毎年1月10日に「市神祭り」として一帯に多くの露店が出て縁起物や色々なものを売るようになったことが起源です。以来約400年に渡って地域の人に愛される大切なイベントとなりました。

4色の団子が春夏秋冬のご利益を表している「団子木」、年の初めに無病息災・家内安全・商売繫盛を願って食べる「初飴」は山形市初市のシンボル。そのほか、商業の株を象徴するカブ、長寿を願うアサツキといった縁起物の野菜なども並びます。

2022年は規模を縮小、感染防止対策のうえ1月10日(月・祝)に開催する予定です。時間は10:30~16:30分で、会場は山形県郷土館「文翔館」です。開催概要と来場の際の注意点はこちらのページからご確認ください。

だるまとグルメの露店がひしめく「前橋初市まつり」

通称「だるま市」と呼ばれる初市まつりは、群馬県前橋市で400年もの歴史を持つ新春の風物詩です。前橋八幡宮の境内で古いだるまを焚き上げる「だるま供養」が有名で、例年では、1月9日の市の当日には力強い華龍太鼓が響き渡り、華やかな神輿が練り歩く様子は新年の始まりにふさわしい光景。昼夜を問わず賑わい、露店にはだるまをはじめとしたさまざまな縁起物が並びます。

残念ながら2022年は昨年に引き続き規模縮小での開催となりますが、古だるまのお焚き上げ、渡御の儀、福だるま等の縁起物やグルメ屋台の出店は行われる予定です。開催日時は1月9日(日)10:00~17:00で、場所は国道50号(本町一丁目~五差路)および前橋八幡宮境内となります。詳しくはこちらのページからご確認ください。

規模縮小開催だとどんな感じ?昨年の前橋初市まつりの現地レポートはこちら!

農閑期の副業の民芸品が大人気!「節季市(チンコロ市)」

 

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新潟県十日町市で年の初めの1月に開催される市が「節季市」です。元は農家の人々が、冬の農閑期に副業として竹やわら等で作った生活用品や民芸品を持ち寄って始めた市場が起源といわれています。

節季市では、犬や十二支をかたどった小さなしんこ(米粉)細工の「チンコロ」が大人気。ゆえに別名「チンコロ市」と呼ばれています。地域の人々は、豊作や家内安全、安産の願いを込めてチンコロを玄関や居間に飾るそうです。次第に乾燥してひび割れてしまうチンコロですが、そのひびが多いほど幸せになれるとも信じられています。

2022年の節季市は昨年に引き続き中止となりますが、チンコロに関係した物だけ販売する「チンコロ販売会」が開催されます。出店は6店舗の予定で、チンコロストラップ等の販売も行われる予定です。
開催日時は1月10日(月・祝)と1月23日(日)の10:00~14:00で、場所は越後妻有交流館キナーレ内です。チンコロが売り切れ次第終了となりますので、ご希望の方は事前にこちらのページの感染症対策もご覧のうえお早めにご参加ください。

郷土料理のための珍しい食材を売る「ふな市」

 

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佐賀県鹿島市では、全国的にも珍しい「ふな市」が開催されます。ふな市は、正月の祝い納めをする二十日正月の前日、つまり例年1月19日の一日だけ行われます。二十日正月に恵比寿さまや大黒さまにお供えする、ふなを昆布で巻いて煮込んだ郷土料理「ふなんこぐい」に使うふなを買い求める市として、300年以上の歴史を持ちます。

ふな市の開始時刻は早く、まだ日が昇る前の早朝から始まって、お昼頃には片付けが始まります。ふな以外にもかまぼこや地酒など、鹿島の特産品も買うことができ、ステージイベントやお菓子のプレゼント、お楽しみ抽選会など盛りだくさんです。

2022年も1月19日に行われる予定ですが、ふなんこぐいの試食や、あめ湯の提供は中止となります。詳しくはこちらのページでご確認ください。

1,000年以上も続く子どもの健康と成長祈願「甘木バタバタ市」

いかにも楽しげな名前の「甘木バタバタ市」は、福岡県朝倉市の甘木安長寺で開催される市です。疱瘡(天然痘)除けと子どもの健やかな成長を祈願する祭りとして、また、物々交換の市として1000年以上前から地域に根付いています。

名前の由来となった「豆太鼓バタバタ」とは、いわゆる「でんでん太鼓」に男女の子どもの顔が描かれた可愛らしい郷土玩具。疱瘡除けのおまじないのほか、産室に置くと胎児の発育が良くなり、床の間に飾ると家に幸運が訪れるといわれる縁起物です。例年1月の上旬に開催されており、2022年は1月4日と5日の2日間行われました。

まとめ

この記事では、全国各地の「市」をご紹介しました。
市は、ただ買い物をするだけでなく、伝統的な品物や食べ物を楽しみ、たくさんの人と楽しい気持ちを共有するなど、地域にとってなくてはならない存在であることも伝わってきました。

ご興味をもたれた方は、ぜひお近くで開催される市を探して行かれてみてはいかがでしょう。そしてもし縁起物が売られていたら、そこからパワーをもらってより良い一年にしたいですね。

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