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例年5月下旬から6月中旬に開催される「小田原城あじさい花菖蒲まつり」
日本では戦国時代から江戸時代にかけて各地に城が建築されました。領地の中心で勢威を示す武将の館には、防衛のための設備が設けられる。天守を中心に張り巡らされる堀は、最も大きな役割を果たしました。神奈川県小田原市に北条氏が築城した小田原城は難攻不落の城と言われ、堀が何重にも天守閣を囲んでいました。本丸に接するように本丸東堀の跡が現在でも残され、堀の中や周囲には花菖蒲やあじさいが植栽されています。例年5月下旬から6月中旬には2種類の花が堀を彩り、「小田原城あじさい花菖蒲まつり」が開催されています。2021年の実施期間は5月29日~6月13日です。
約10,000株の花菖蒲、約2500株のあじさいが植栽される本丸東堀
現在の小田原城址公園の外周には二の丸東堀が穏やかな水面を湛えています。小田原駅前の商店街から小田原城を結ぶお堀端通りから、朱色の学橋を渡れば園内の二の丸広場に入ることができます。二の丸広場の西に隣接するのが本丸東堀です。本丸の玄関の役割を担う常盤木門の袂の常盤木橋の左右に本丸東堀が繋がっています。
本丸東堀は「小田原城あじさい花菖蒲まつり」の開催期間中には、小田原城あじさい花菖蒲オープンガーデンと呼ばれメイン会場となります。堀の中には約10,000株の花菖蒲が植栽され、その周囲を約2500株のあじさいが取り囲むのです。例年5月下旬~6月中旬に花菖蒲が、6月上旬~7月上旬にあじさいが花を咲かせます。
北エリアから南に向かって開花を進める花菖蒲
オープンガーデンに育つ花菖蒲とあじさいは、北エリアから南に向かって花を咲かせていくようです。2021年は5月30日前後に北エリアの花菖蒲が2分咲き程度となりました。続いて南エリアに向かって開花が進み、6月10日前後にはガーデン一面に初夏の彩りが広がることでしょう。
堀から本丸を見上げる斜面に上下に重なり合うあじさいの花
オープンガーデンの西から花菖蒲に異なる彩を添えるのが、あじさいです。堀から本丸を見上げる斜面に、あじさいの花が上下に重なり合います。
初夏の彩りを眺めながら楽しむ小田原のご当地グルメ
オープンガーデンの北で屋根つきのベンチが並ぶエリアは、カフェのテラスのようです。小田原駅構内の売店や商店街の土産物店には、バラエティー豊富な駅弁が販売されています。あじさいや花菖蒲を見ながら小田原のご当地グルメを味わえば、充実したランチタイムとなることでしょう。
戦国時代に北条氏が築城した難攻不落の小田原城には、天守閣を中心に堀が何重にも巡らされています。本丸に接する本丸東堀の跡には、あじさいや花菖蒲が植栽されています。例年5月下旬から6月中旬には初夏の彩りで包まれ、「小田原城あじさい花菖蒲まつり」が開催されます。