日本人の心をとらえ、愛され続ける春の代表的な花である桜。その歴史は古く、万葉集や古今和歌集にも桜をテーマに詠まれた歌が多くあります。
3月16日17:00発表の日本気象協会のHPによる開花予想(随時更新)では、今年の東京は3月23日に開花が始まり、そこから1週間後が満開とのことです。例年ですと有名な桜スポットでは桜まつりが開かれ、川沿いや池のほとりをゆったりと散策、ライトアップでの夜桜鑑賞など、日中から夜まで桜を楽しめるのですが、未だ新型コロナウイルスの感染拡大が心配される今年はどうなのでしょうか?
この記事では都内で人気のお花見スポット10ヶ所を、過去の現地レポートをまじえながら、今年の開催情報と合わせてお伝えします。
1.千鳥ヶ淵緑道
皇居の北西部にある「千鳥ヶ淵緑道」はオフィス街に隣接する都内でも人気の高いお花見スポット。約260本の満開の桜が作るソメイヨシノのトンネルは美しく、平日の日中は昼食をとるサラリーマンやOLの姿も多く見うけられます。
例年ですと夜桜のライトアップやボートの夜間営業がありますが、残念ながら2022年の実施は見送られることとなりました。詳しくは千代田区観光協会のページにてご確認ください。
2.上野恩賜公園
江戸時代からお花見の名所として知られ、文化芸術の拠点としても有名な上野恩賜公園。かつては徳川将軍家の菩提寺の境内であったため、園内の随所にお寺の施設があり、その周りにソメイヨシノなど50種ほどの桜を見ることができます。
例年ですと、桜の下にシートを広げ宴席を設ける人々の姿が見られたのですが、現在は新型コロナ感染対策の観点から終日禁止となっています。また、例年開催されていた「うえの桜フェスタ」も今年は中止となりました。詳しくは上野観光連盟公式サイトにてご確認ください。
3.靖国神社
気象庁が指定した、東京都の桜開花情報の基準となる標本木がある靖国神社。大鳥居を抜けると、社殿まで真っすぐにのびる参道の両脇には桜が植えられ、訪れた人を魅了します。
例年ですと「千代田のさくらまつり」が開催されますが、2022年の開催は中止となりました。しかし、都内最古といわれる能楽堂での奉納夜桜能(入場有料)は4月4日~4月6日に開催予定です。イベントに先がけて事前講座の動画もこちらのページこちらのページで公開中です。
4.飛鳥山公園
東京都北区にあり、江戸時代に将軍徳川吉宗によって整備され、日本で初めて公園として指定された場所が飛鳥山公園です。園内には数種類の桜が約600本植えられており、中央部ではビニールシートを広げてお花見を楽しめるスペースもあります。
例年では3月下旬に「北区さくらSA-KASO祭り」が開催されるのですが、今年も開催中止となりました。祭りの詳細については公式ページにてご確認ください。また通常ですと公園では3月下旬から4月上旬の21時まで夜桜見物を楽しめるのですが、シートを広げての飲食は禁止となっています。詳しくは北区道路公園課公園河川係のページなどでご確認ください。
5.江戸桜通り
東京メトロの三越駅を中心に、西は常磐橋、東は首都高速道路1号の高架下まで桜並木が続く江戸桜通り。重量感溢れる石造りの街並みに咲く桜は、歴史的情緒を漂わせます。
室町2丁目の交差点を超えたところにあるCOREDO室町テラスの大屋根広場では「SAKURA FES NIHONBASHI 2022」が3月18日~4月10日の予定で開催されます。イベントでは「もう一度、美味しいでつながろう。」をテーマに、日本橋の食みやげ「つなぎふと」や春限定桜メニューなどが販売されます。イベントの詳細については公式ページにてご確認ください。
6.東京ミッドタウン
オフィスやホテル、ショップにレストラン、美術館を備えた複合施設の東京ミッドタウン。ミッドタウン・ガーデン沿いには、防衛庁の頃から植えられている約45本を含む計150本ほどの桜が緩やかな弧を描きながら並木道を作ります。
2022年のミッドタウンでは「ありがとう」をコンセプトに「MIDTOWN BLOSSOM 2022」が3月18日~4月17日に開催され、屋外ラウンジではザ・リッツカールトンが提供するスイーツやカクテルなど、こだわりのメニューが楽しめます。イベントの詳細については公式ページにてご確認ください。
7.六本木さくら坂
六本木さくら坂は、六本木ヒルズの大屋根プラザの南から、けやき坂を西に数十メートル行った所に入口があります。数々のブランドショップが軒を連ねる通りから一変して、のどかな雰囲気を漂わせるさくら坂には、約400メートルに渡り75本ほどのソメイヨシノが植えられています。
今年は六本木ヒルズ森タワー屋上展望台「スカイデッキ」にて、「天空のお花見2022~スカイデッキでお花見を~」と題して3月19日~4月7日まで様々なイベントが開催されています。イベントの詳細については公式ページにてご確認ください。
8.舎人公園
太平洋戦争の戦前戦中にかけて都市防衛の防空緑地として利用された舎人公園は、都内でありながら約61ヘクタールと広大な広さを有します。その敷地内には公園入口を中心に各方向に桜並木があり、お花見広場では周囲をリング状に桜が取り囲みます。
2008年の日暮里・舎人ライナーの開通を記念して開催されるようになった「舎人公園千本桜まつり」や「舎人公園桜ライトアップ」ですが、2022年は新型コロナウィルス感染症の急激な拡大を考慮し、中止となりました。詳しくは足立区観光交流協会のページにてご確認ください。
9.小松川千本桜
東京都江戸川区を南北に流れる荒川に沿って、約2キロに渡る桜並木が続くのが小松川千本桜です。ソメイヨシノ以外に、オオシマザクラやヤマザクラなど10種類ほどを見ることができます。
「小松川千本桜まつり」が開催された際には、隣接する大島小松川公園に露店が溢れ、ステージイベントやポニーの乗馬体験、出張動物園など多彩な催しが開催されます。しかし、残念ながら今年は新型コロナウィルス感染症拡大防止のため中止となりました。詳しくは公式ページにてご確認ください。
10.都立浮間公園
かつては荒川であった川の名残として浮間ヶ池が残った都立浮間公園。公園内には約150本のソメイヨシノが栽培され、池の西側には芝生広場が整備されています。この広場の東側にはチューリップ畑もあり、桜と共に春の訪れを感じさせてくれます。
例年であれば「舟渡桜まつり」が開催され、子供から大人までが楽しめる催し物、模擬店、産直販売などが行われるのですが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催中止となりました。詳しくは公式ページにてご確認ください。