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根津神社の御朱印に押印される「元准勅祭十社之内」の文字
全国各地の神社や寺院では参詣の記念に御朱印を頂くことができます。朱印帳に訪れた神社や寺院の御朱印が並ぶと、貴重な思い出となり写真とは趣の異なる味わいが滲み出てくるものでしょう。東京都文京区に社殿を構える根津神社の御朱印には、神社名の印に加えて「元准勅祭十社之内」の文字が押印されます。根津神社は明治天皇が東幸されたときに勅使を参向し、国家安泰を祈願する祭祀が斎行された「東京十社」なのです。高い格式の神社の御朱印には有難さが増してくることでしょう。根津神社では社殿の東に隣接する授与所で御朱印を頂くことができます。
根津神社の授与所では、お守りやお札などの授与品や、朱印帳が数多く準備されています。例年4月上旬から5月上旬に開催される「文京つつじまつり」に準備される「厄除け粽(ちまき)」は、2021年には「粽御札」に変身していました。
徳川綱吉が1706年に奉建した建造物が欠けることなく現存する根津神社
根津神社は1900年余り前に、日本武尊が千駄木に創祀したと伝えられています。江戸時代には江戸幕府第5代将軍の徳川綱吉が1706年に、現在の社殿、唐門、西門、透塀、楼門などを根津に奉建しました。建造後の300余年の間には、関東大震災、第二次世界大戦などに見舞われながら、全てが欠けることなく現存し、国の重要文化財に指定されています。境内の中央で堂々とした姿を見せる社殿は、本殿と拝殿を幣殿が繋ぐ権現造りの様式で造営されています。
一直線に並ぶ社殿、唐門、楼門
社殿は透塀で囲まれます。格子状の窓から境内の内外が透けて見えます。透塀の南面と西面に唐門と西門が設けられています。
唐門の南には、入母屋造り、桟瓦葺屋根の楼門が建造されています。
楼門の南には神橋が設けられ、根津神社に参拝に訪れると先ず神橋を渡り、まっすぐ北に向かい楼門、唐門を潜れば社殿の正面です。
例年4月上旬から5月上旬に「文京つつじまつり」が開催されるつつじ苑
根津神社には1706年に徳川綱吉が奉建した建築物が一直線状に並んでいますが、境内の西側には、つつじ苑が整備されています。約2000坪の園内には、100余種、約3000株のつつじが植栽されています。小高い丘は、例年4月上旬から5月上旬には季節の彩りで包まれ、「文京つつじまつり」が開催されています。
東京都文京区の根津神社の御朱印には、神社名に加えて「元准勅祭十社之内」の文字が押印されます。根津神社は明治天皇の東幸の際に勅使を参向され国家安泰を祈願した「東京十社」の一つです。境内には徳川綱吉が1706年に奉建した社殿、唐門、西門、透塀、楼門などが、創建当初の姿で現存しています。