日本人なら一度は見たり聞いたりしたことのある「阿波おどり」。 ワイワイとにかく楽しそう!弾むリズムに、鮮やかな衣装。 仲間内で飛び交うアイコンタクト、時には勇ましいかけ声も! いったい、あの踊りには何があるの!? 何が起きているの!?どうして見ているだけで楽しいの!? 2019年3月17日、オマツリジャパンが「阿波おどりを知ってるけど実際に踊ったことない」人を対象に体験企画を開催!高円寺阿波おどりにも参加している「和樂連」様と一緒に、踊り方だけでなく、衣装の着付けや楽器の演奏を体験できると噂を聞きつけて、未経験者が体験してきました!
本日オマツリジャパンは #阿波おどり の体験教室を開催しました!17人の参加者は実際に踊りを習ったり、楽器を演奏してみたり、プレミアムな体験に大満足!開催にご協力いただいた #和樂連 @warakuren のみなさん、ありがとうございました! pic.twitter.com/N2LYx3d3zQ
— オマツリジャパン (@omatsurijapan) 2019年3月17日
目次
見ても楽しい。でも踊るともっと楽しい。
会場に着くと、和樂連のスタッフさんが笑顔で優しくお出迎え。
名札に名前書いて、着替えを済ませて、体験部屋に入ると、笛と太鼓が混じったような…
そう!お祭りの時に聞くあの曲がBGM的に流れている!
壁には衣装が飾ってあって、これはテンションがあがる!!
「それでは、そろそろ~」進行の方の挨拶が!
挨拶のあとに「まずはデモンストレーションから」と。
始まる生演奏!小学生低学年くらいの子ども達が、踊りながらぞろぞろ裏から出てきた!
「ヤットサー!」と迫力ある女性の声に返すように、さらに元気な声で「ァヤット!ヤットォ!!」と全員が続く。
笑顔の子供たちに続いて、滑らかな動きの女性陣、後ろから激しい動きで男性陣!中には外国の方も!
テンポが速くなったり、遅くなったりするのにみんな息ぴったり。
女性は6名が踊りながら、1列から2列になったり、とフォーメーションの変化が美しい。
一方、男踊りは一人一人が自由に激しく、違う動きをしている!提灯を振って、時には飛んだり跳ねたり。
どの踊りも動きにメリハリあって、でも、どこか、まとまりがあって、なんだろう、これ…、楽しい!
そもそも阿波おどりって何?
テンションが最骨頂に達したところで、連長さんが阿波おどりについて説明してくれました。
・阿波おどりは徳島の古い盆踊りが進化してきたもの。
・全国を歩き回っていた藍染の商人達によって、各地の要素が阿波おどりに取り入れられていく。
・民謡の起源のひとつと言われている熊本の「ハイヤ節」なんかに、リズムが似ているのはそのせい。
・リズムだけでなく、激しく踊るという点も似ている。
・着物の裾をまくって、内側の長襦袢を見せる衣装の着かたも共通しているところ。
・踊りの姿勢が中腰で前傾なのは、船で酒盛りの時に踊っていた船乗りが伝えていたから。
・高円寺で始まったのは、60年以上も前!
・徳島から来ていた江東区木場の材木屋と交流があったのをきっかけに、商店街のお祭りとして続いている。
ふむふむ!姿勢やリズムにはそういった背景が!
どうやって踊ってるの?
さっそく身体動かそう!と、ストレッチから。
背中や胸、肩回りなど、阿波おどりでは、意外といろんな筋肉を使うらしい。 のびのび。
基本は2拍子。男踊りも女踊りも基本は一緒。 まずは手から。1でグーにして2でパーに。
肘の曲げ伸ばしも加えて、バスケットボールをゴールに入れる感じ。
それをやりながらひねりを加えるように、右肩、左肩を交互に前に出す。手で顔を隠さないよう注意。
足は1で蹴り上げて、2で地面につく。
参加者一同 「!?!?!?!?!?!?!えっと?」(笑)
あー、足がとまる、交互なのは頭ではわかっているのに、全部右足になるよーーー!手と足を同時にやるとごちゃごちゃに!
でも、和樂連の方が、近くで見本を見せてくれて一安心。見よう見まねで、よしよし、とにかく動かしてみる。
無言で踊ると辛いです、元気だすため、みんなと一緒になるために、かけ声を返してみてくださいね。
「やっとさあーー」「ぁやっとやっと、、」
足も手も、出来ているか分からないし、は、恥ずかし…とりあえずポツリポツリと声を出してみる。
「やっと、ヤットォ!」 おおお。声出すと楽しい。
手と足がだんだん慣れてきてる。 お!踊ってる!私、踊っています!
和樂連の方が「そうそう、そんな感じ!」と笑ってくれてる!おおー!踊ってる!
阿波おどりで使われている鳴り物を体験してみた!
阿波おどりで使われている鳴り物がこちら。
①大太鼓 メインのリズムを刻むもの。重くて体力が必要とのこと。
②締太鼓 曲の雰囲気をポロンポロンと軽やかにさせる役割。
③篠笛 唯一のメロディーパート。
④三味線 太鼓や笛のように、めちゃめちゃ聞こえるわけじゃないけど、大事な隠し味的存在。
⑤鉦 指揮者的役割。テンポを早くしたり遅くしたりはここが決めている。
さて!大太鼓と締太鼓にチャレンジ!
裏拍子から入る、はねたリズムに苦戦しながらも、おなかに響く振動!太鼓を背負ってるので直に気持ちいい!大太鼓は確かに重みがありました。
締太鼓は右手だけにアクセントを付けたり、早くバチを動かしたり。 このポロンポロン。篠笛のメロディーの隙間に、太鼓の粒がちょうど入ると、こ、心地よい、、、!
綺麗なバラには棘がある?美しい「下駄」の凄まじい破壊力!!
楽器だけにとどまらず、衣装体験もさせて頂きました。 下駄を履いてみましょう! やった!あのカランコロンな音が粋ですよねぇ!
下駄は立てて踊ります。
わかりやすく言うとハイヒールの状態。ただしヒールの部分がないので全体重が鼻緒に乗る状態。
内股にしたときに鼻緒のラインが綺麗にみえて素敵なのですが、いかんせん鼻緒が
痛い。 ※画像は隣の参加者の足
これで踊ってみると、さらにめちゃめちゃ痛い!!!!!
ライターは裸足でしたが、本番は足袋を履きます。阿波おどりの体験に行く方はmy足袋持参をお勧めします!
「最初はね、慣れないと痛いけど慣れてきますよ」とのこと。皆さん、凄いです!
それから笠。頭の上に箱を入れて、笠の後ろをたてるが、年々角度が上がっているらしいです。
男性が顔を隠しているのは、昔、庶民のお祭りに参加するなんてご法度だった武士が 、それでもやっぱり踊りたくて、正体を隠して踊るために、顔にまいていたことから来ているとか。
ここのおでこのところの三角形が粋なんですって!
さあ!あとは踊り狂うだけ!!そんなに速いテンポで体ついていくの!?
「それでは最後にまた踊ってみましょう!」
イベント冒頭では、とりあえず体を動かして踊っていましたが、
ここまで鳴り物や歴史などを聞いて、阿波おどりの中身の知識がたんまり。
体もリズムを覚えてきて、自然に動くように。
ぎこちなさはあるものの、近くで一緒に踊ってくれる和楽連の方を見本にして、安心して動けました。
あ!今のリズムって、さっき私が叩いた太鼓のリズムじゃない?篠笛のメロディー、今のところ好きだな、三味線が入ると厚みがでるな、今、鉦のテンポはどれくらいかな、なんて音に意識を向ける余裕も出てくる。
踊りながら、さっき休憩で仲良くなった参加者と目が合う、にっこり。
嬉しい~。後でライン交換しよっと。
ん?テンポがゆっくりになった!体もゆっくり動かして、あ、片足でバランスとらないといけない時間が長くなって、キツイ! 鼻緒!
だんだんテンポがあがってくる!あれ!歌詞が聞こえる!
「踊る阿呆にみる阿呆 同じ阿呆なら踊らにゃ損々」おお、確かに。これは踊りまくるぞ!
鳴り物をよく聞いて、まだテンポあがる!速くなる!手拍子するのもキツイくらい速くなる!
右足上げて、ついて、あげて、1、2、1、2!まだテンポ速くなる!もう高速!
音と、みんなの熱気と、かけ声にのまれる。一緒に流れる。すごい一体感! え?まだ上がるの?まだ上がるの!?!?
いや、もう動けないって! 「ヤットサー!」「ァヤット!ヤットォ!!」声出しちゃえ!
ああもう動けない!
「ァヤット!ヤットォッ!!」
「ヤットサー!ヤットサァァァー!」速い、速い!
うわああああああああああああ!!!
(ライターはドМです。)
気が付いたら終わっていました。我を忘れかけながらも、楽しい!とにかく楽しい。一体感。
今日は室内だけど、開放感ある外でもっと大人数でみんなで踊ってみたい!と思うまでに。
お祭りで見かけたら飛び入りで参加できそう。というか早くしたい!
ド素人、ついていけるか不安でしたが、ばっちり充実した時間を過ごし、
最高の阿波おどりデビューを果たしました!
帰りのおみやげに、和楽連さんのオシャレなステッカーと阿波踊り専用エナジードリンクを頂きました。
阿波おどり専用ドリンク!おもしろい!お土産に身も心もほっこり。
和楽連の皆さん、楽しい時間をありがとうございました!
「高円寺阿波おどり連協会所属 和楽連」 http://warakuren.com/
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