歴史と自然が調和する東京都文京区。その春を圧倒的な色彩で飾る「文京つつじまつり」が、2025年4月1日(火)~4月30日(水)にかけて根津神社で開催されます。つつじの鮮やかな彩りに包まれながら、さまざまなイベントも繰り広げられ、春のおでかけにおすすめなお祭りです。
この記事では、2025年最新の開催情報と合わせて2023年の文京つつじまつりの様子がわかるレポートをお届けします。春休みのお出かけにもおすすめな文京つつじまつりへ、ぜひ足を運んでみませんか?
※本記事は過去の記事に加筆・修正したものです。(2025年3月28日更新)
目次
文京つつじまつり2025 開催情報
春には、根津神社で「文京つつじまつり」が開催され、色とりどりのつつじが咲き誇ります。境内には約100種・3,000株ものつつじが植えられ、鮮やかに彩られます。多くの人が訪れる人気のお祭りで、「文京花の五大まつり」のひとつです。
第54回文京つつじまつり概要
期間:2025年4月1日(火)~4月30日(水)
〈つつじ苑開苑〉まつり期間中の9時30分~17時30分
〈つつじ苑入苑〉寄進料500円
会場:根津神社(文京区根津1-28-9)
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」「千駄木駅」より徒歩約5分 他
お問い合わせ先
03-3822-0753(根津神社内「文京つつじまつり実行委員会」9時00分~17時00分)
主なイベント
・稚児行列 4月6日(日)10時45分
・神輿渡御 4月6日(日)12時~
・根津権現太鼓 4月12日(土)・19日(土)・26日(土)12時30分・15時30分
・奉納演芸 4月19日(土)・20日(日)・26日(土)・27日(日)・29日(祝・火)13時~15時
・植木市・骨董市・露店 期間中毎日
・キッチンカー 期間中毎日(4月1日・6日以外)
ほか
ボッチャ体験もあります © 文京区観光協会
文京つつじまつりの見どころは?2023年の様子をレポートで振り返る
満開のつつじがフォトジェニック過ぎる!
根津神社は、1900年余の歴史を誇り、本殿をはじめとする江戸時代の建築が残る由緒ある神社。境内の西側には約2000坪のつつじ苑があり、例年4月~5月にかけて、色鮮やかなつつじが苑内を染め上げます。
つつじ苑には「文京つつじまつり」期間中のみ入苑できます。
例年、見頃の時期の週末はかなりの人出となります。特にこの日は日曜日で好天だったこともあり、9時半の開苑前に数十人の待機列ができていました。人数が多い場合、入場制限もあるとのこと。
週末などの混雑が予想されるときは、ぜひ時間に余裕をみておいてください。ゆっくり落ち着いて観賞したい方は、なるべく平日に訪問されることをおすすめします。
さあ、受付で入苑寄進料をお納めし、いざ、苑内へ!
2023年は全体的に開花が早く、4月9日の時点で色も形も大きさもさまざまなつつじが鮮やかに咲き、まさに見頃でした。
苑内には約100種・3000株のつつじが植えられています。
これだけ種類があると、たとえばピンクと一口で言っても、淡いピンクから濃いピンク、小さくて可愛らしいものから大きくてゴージャスなものまでさまざま。
つつじといえば、公園や街路樹で目にするもの…というイメージでしたが、こちらのつつじのボリュームと種類の多さには圧倒されてしまいます。
真紅や純白、黄色や鮮やかな紫色など、とても色彩豊かで、ひとつひとつ見ていても飽きません。
花が輪状に並んで咲く「キレンゲツツジ」
あまり見かけない形や色のものもあるので、お気に入りをみつけたら、ぜひSNSで、「#文京つつじまつり #文京花めぐり」などのハッシュタグを付けてシェアしてみてください!
花の形が風車に似ている「ハナグルマ」
このつつじ苑は、外縁部が高く中央部分が低くなっているため、少し高いところから全体を見渡すことができるのも魅力。
つつじ苑南側から
つつじ苑南側から見る楼門
大人も子どもも魅了されるカラフルな世界
とにかくフォトジェニックなつつじ苑なので、みなさん、満開の花に誘われるようにスマホ片手に園内を巡っています。
小さなお子さんも、パパのスマホを借りて撮影に夢中!
子どもの目線は大人と違うので、大人が思ってもみなかった角度からの写真を撮ってくれそう。
家族でいろんな場面を撮り比べると楽しそうですね。
なお、このお嬢さんが撮っていた写真がこちらで
ほぼ同じ位置から私が撮影したものがこちらです。
目線が違うと随分印象が変わりますね。
つつじは樹高の低いところでも花が咲き、木の高さも様々なので、小さなお子さんからちょっと背が伸びてきたお子さんまで、それぞれちょうど高さのあう木がありそう! 満開の花をバックに記念写真が撮れますよ。
素敵な思い出をたくさん残してくださいね。
小さなお子さんの目線の高さにたくさんの花があるのも嬉しいですね。
通路は舗装されているので歩きやすいですが、階段や段差もあるので、そこはお気をつけて!
少々アップダウンもあり、背の高い木もあるので、小さなお子さんは視界を遮られてしまうこともありそうだな、と思っていたら…
おお、肩車の特等席! 誰よりも高いところから見られる、これは子どもの特権ですね。
カラフルな花は絵本の世界のようで、小さなお子さんにも親しみやすいのかも。お子さんから年配の方まで、そして海外からのお客さまも、華やかなつつじ苑の景色を満喫していました。
つつじはいつが見頃?
© 文京区観光協会
東京におけるつつじの開花時期は例年4月から5月にかけて。根津神社では早咲き中咲き遅咲きの各種が植えられていますが、期間中最も綺麗に見られる時期を文京区観光協会の松永さんに伺ってみたところ、2023年の見頃は4月上旬から中旬までとのこと。
2023年4月9日(日)に現地を訪れたところ、このような咲き具合でした。
※2025年の開花情報は、根津神社の公式Instagramで発信していますので、最新情報をキャッチして、足を運んでみてくださいね。
「文京つつじまつり」をもっと楽しむ!魅力やポイントを深掘り!
「文京つつじまつり」をもっと楽しむポイントを、実行委員会やツアーガイドの方々に伺ってきました!
ご神域にある「つつじ苑」ならではの楽しみ方とは?文京つつじまつり実行委員会 小山内さんにインタビュー
文京つつじまつり実行委員会 広報渉外部長の小山内啓介さん
「文京つつじまつり」実行委員会の小山内さんは、生まれも育ちも文京区だそう。
小山内さんが挙げる「文京つつじまつり」の魅力の1つは「つつじ苑が神社にあること」。
「神社の鳥居をくぐって拝観することで、少し厳かな気持ちになれるのでは」とのことでしたが、確かに、園内が混雑しているときでも、みなさん譲り合って見学しておられました。ご神域であるという気持ちが、穏やかな行動に結びつくのかもしれませんね。
「親から子どもへ、神社がどういうものなのか―鳥居や、ご本殿について、あるいはどんなご祭神が祀られているのかなど―を伝えたり、つつじ苑の外の『隠れつつじ』を宝探し感覚で探したり、そんな楽しみ方もあるのでは」とのお話でした。
2023年は海外からのお客様も多く(6割くらいを占めているのではとも)、神秘的な神社の様式美と咲き誇るつつじの取り合わせは、日本の美としても注目されているようです!
地元の方にもオススメ!文京区の魅力を再発見できる「つつじガイドツアー」
2023年の4月15日には、根津神社周辺を徒歩で回る1時間程度のガイドツアーが開催されていました。
ツアーでは、森鴎外と夏目漱石、二人の文豪が住んだ「千朶山房(猫の家)」、ドラマ「相棒」のロケも行われた「聖テモテ教会」、2010年に文化庁登録有形文化財(建造物)に登録された東京大学の野球場などを巡ります。
「文京区」を知り尽くした方々が教えてくれるガイドツアーでは、文京区以外の方はもちろん、長く文京区に住んでいる方でも、新しい発見があると好評です。
知っているようで知らない地元のことを、「知ることでもっと人生が豊かになるのでは」という山内さんのお言葉がとても印象的でした。
見慣れた風景にも、意外な意味や歴史があったりします。親子で参加して、いつもの路地の隠れた見どころを探したり、親子での着眼点の違いを比べたりするのも楽しいですよ。
親子で楽しむワンポイントアドバイス
ベビーカーでのお出かけが大変だったり、子どもさんが歩くのに飽きちゃいそうだったりで、ためらってしまう方は、混雑が控えめな時間を狙っていくのがよいでしょう。
平日の、特に午前中が比較的空いているんだそう。朝のお散歩で足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
つつじ苑の外にも見どころがいっぱい
「つつじ苑」内はアップダウンがあり、ベビーカーで入ることはできませんが、外側からの眺めもとても見ごたえがあります。
また、実行委員会の小山内さんご提案の、「隠れつつじ探し」も楽しそう。下の写真は根津神社境内の、つつじ苑の外に咲いているつつじです。ひっそり咲く素敵なつつじ、見つけてみませんか?
また、つつじ苑や乙女稲荷神社前には池があり、つつじや社殿が映る人気の撮影スポットです。
つつじ苑前の池。優雅な錦鯉も泳いでいます。
乙女稲荷神社前の池。つつじと一緒に千本鳥居と赤い社殿が水面に映る人気撮影ポイント。
つつじ苑すぐそばのトイレには、おむつ交換台もあり!
滞在時間が長くなると気になるのがトイレでは?
表参道の鳥居を入って左側のトイレには、男女別のトイレのほかに、おむつ交換台やベビーチェア、フィッティングボード(着替え台)まで備えた大きな多目的トイレがありますよ。
混雑控えめな雨の日は意外とねらい目?
雨の日のお出かけは少し大変かもしれませんが、やはり参拝者が減るので、意外にねらい目かも。雨に濡れたつつじは一層色鮮やか。
都バスのバス停からなら2~3分でアクセスできる
アクセス良好な根津神社ですが、特にベビーカーなどをご利用の方にオススメなのが都バス。
「根津神社入口」または「千駄木二丁目」のバス停(いずれも「都バス上58」の路線)からはほんの1~2分の距離。東京メトロ千代田線の根津駅、千駄木駅からはともに徒歩約5分、ゆっくり歩いても10分ほどですが、エレベーターは神社から遠い方の出口にあるので、バスの方が歩く距離が少なくてすみそう。
特に「根津神社入口」バス停からだと表参道側から神社に入れて、つつじ苑にも近いです。
骨董市や植木市、多彩な露店も楽しもう!
つつじまつり期間中は、骨董市や植木市のほか、多彩な露店が出るのもお楽しみのひとつ!
お値打ちなものも多いので、思いがけない掘り出し物に出会えるかも!?
週末はベビーカステラやわたあめ等、おなじみのお祭りグルメの出店も出て賑わっていました。平日と比べると混雑しますが、よりお祭りを楽しむにはおすすめです。
また、つつじ苑入口近くには植木市も。
700~800円で購入できるお手頃なものもありましたよ。おうちでお子さんと一緒に育ててみるのも楽しそう!
まつり期間中は出店も出るのですが、平日や天候の悪い日などはお休みしています。
そんなときは、美味しいパンはいかがでしょう? 根津神社近くには人気のパン屋さんがいくつかあります。
北鳥居の、道路を挟んで斜め向かいにある「ベーカリーミウラ」もその1つ。間口は小さいながらも、地元の方も並ぶ人気店です。
お子さんに人気なのは「コーンチーズ」だそう。名前のとおり、香ばしいコーンの香りと濃厚なチーズの旨味が合わさって、クセになりそうな美味しさです。
【ベーカリーミウラ】
住所:東京都文京区千駄木2丁目2-15 原野ビル 1F
電話番号:03-5834-8972
他にも文京区には花のまつりがたくさん!?「文京花めぐり」で楽しもう!
この記事で紹介している「文京つつじまつり」の他にも、文京区には様々な花のまつりがあることを知っていますか?区内の、つつじ・あじさい・菊・梅・さくらの5つのまつりは、総称「文京花の五大まつり」と呼ばれ、花の見頃期間にあわせて毎年開催されています。
文京つつじまつり
© 文京区観光協会
開催場所:根津神社
開催期間:例年4月
文京あじさいまつり
© 文京区観光協会
開催場所:白山神社
開催期間:例年6月中旬土曜日~翌週の日曜日まで(9日間)
文京菊まつり
© 文京区観光協会
開催場所:湯島天満宮
開催期間:11月1日~11月23日頃まで(毎年同日開催)
文京梅まつり
© 文京区観光協会
開催場所:湯島天満宮
開催期間:2月8日~3月8日まで(毎年同日開催)
文京さくらまつり
© 文京区観光協会
開催場所:播磨坂さくら並木
開催期間:3月下旬~4月上旬まで(16日間)
文京花めぐりは、この5つの花のまつりを中心に、1年を通じて文京区のまつりを親子で楽しめる特別企画。各まつりで、地域色があふれるさまざまな催し物や体験型イベントを実施します。
詳しくは特設WEBページをご覧ください!
まとめ
「文京つつじまつり」の会場となる根津神社は、谷根千と呼ばれるエリアに位置し、親子での町歩きにもぴったりです!満開のつつじに合わせ、昭和の情緒あふれるエリアを散策してみてはいかがでしょうか。