トップ画像:長岡まつり大花火大会 写真:蛭田眞志
こんにちは。玉川大学芸術学部でジャパン・アーツ(民俗芸能)論を担当している山崎敬子と申します。日本の夏に不可欠な風物アイテム「花火」について、火と火薬も併せてすこしお話させていただきます。
花火に欠かせない「火薬」が日本に伝わるのは16世紀のことですので、それ以前の祭礼には花火はなく、古代から変わらずに存在してきたのは「火」です。では、そもそも「火」をなぜ祭礼で使うのでしょうか。もちろん一つは「灯り」としてですが、灯りが必要な夜だけではなく昼でも火を使いますので、それ以外の目的も当然あります。それは例えば信仰の火として・鎮魂の火として・火薬技術として…などです。
思い付くままにいくつか列挙しましたが、それを見せる場と ...