お祭りが始まったきっかけが何と「江戸時代のご近所トラブル」という、知る人ぞ知る大凧バトル「白根大凧合戦」の季節がやってきました!今年2023年も6月1日(木)~6月5日(月)まで5日間、毎日13:00に決戦の火ぶたが切られます。
オマツリジャパンでは2019年に、現地からの詳しいレポート記事をお届けしました。今年の開催情報も合わせてご紹介しますのでぜひお出かけのご参考になさってくださいね。
いざバトルの舞台・新潟市白根地区へ!
どうも。奇祭ハンターのMacです。
今回は静岡の浜松祭り凧合戦、愛媛のいかさぎ大凧合戦と並ぶ日本三大凧合戦が一角にして新潟県が誇る奇祭、白根大凧合戦を紹介!早速、行ってみましょう。
今回は新幹線代・宿代を節約して、新宿・新潟間を高速バス(片道5000円前後、片道約7時間)という弾丸ツアーで新潟駅へ到着。駅からバスを乗り継いで、会場である白根地区に着きました。
(新潟駅では新潟名物サックリ極厚の「タレカツ」をゲット)
発端は史上最大のご近所トラブル!?
そもそも「白根大凧合戦」とは、畳24畳分・重量50kgの大凧が宙を舞って対決する300年続く奇祭です。
その由来は江戸時代の中期。
川の堤防改修工事の完成祝いに白根側の人が凧を揚げたところ、対岸の西白根側に凧が落ち、田畑を荒らしたことに腹を立てた西白根側の人が、対抗して作った大凧を白根側にたたきつけた(江戸時代の人、ハンパない!)ことが、起源なんだとか。
つまり、300年前のご近所トラブルが発端という珍しい奇祭です。
いやはや、江戸の粋か、単に執念深いのか……。ご近所の喧嘩がその後、祭になって300年続くってスゴくないですか?
気になる凧の種類や勝負方法は?
「白根大凧合戦」で使われる凧は2種類。高さ7m(畳24畳分)の大凧と、高さ3m(畳5 畳分)の巻凧です。
これらの凧、約300枚が合戦をくり広げます。
こちら(↑上写真)が「巻凧」。こちらも十分、普通の凧よりも大きいですけどね……。
ちなみに大凧は四角なのに対し、巻凧は六角形です。
巻凧を揚げたところ。
桟敷席(1000円)を事前予約しておくと、すぐ目の前を大勢が走り抜けていく様子が見学できます。何か団体競技の部活を見ているようで、楽しくなります。というか、参加したくなります(これ絶対団結力高まる~!)
そして、こちらが世界最大級を誇る「大凧」。
畳24畳分ってつまり、うちの自室より広いのか。ヒェ~。竹でできた骨組みに和紙をはり、太さ約2.5cmの綱をつけます。
空に揚げる前の大凧。
竹のつっかえ棒で固定してしばし待機。改めて見ても超デカい!!世界最大級は伊達じゃない。
大凧がいざ、大空へ。
ただし、写真は勢いが弱まって地上に近づいてきたところ。確かにこんなデカいのが空から降ってきたら、それなりに被害甚大でしょうな(その後、やり返そうとかは普通思わないけれど……)。
さあ、それでは川をはさんで東軍と西軍に別れ、いざ勝負!
何てことでしょう!
東軍の大凧に、西軍が上げた大凧が回転しながら急降下し、そのままふたつの凧は綱が絡まったまま川ポチャ!しかし、真の戦いはここからだったのです。
同じ凧祭りでも、浜松祭りの凧揚げ合戦は糸の摩擦で相手の糸を切ったほうが勝ち。愛媛のいかさぎ大凧合戦は凧に刃物を取り付け(!)、積極的に切りにいくというより好戦的なケンカ凧のスタイル。つまり、どちらも空中戦です。
しかし、白根大凧合戦の場合は川ポチャしてからが真の勝負。
川の流れを利用して綱をより強く絡めたら、さあ、後は「綱引き」です!(つまり、こちらは地上戦)
両陣営とも川岸の堤防を超える行列を作ってワッショイ綱を引き合います。
凧を揚げるのは地元の決まった人だけですが、この綱引きは声をかけたれたら参加できるかもしれませんよ。(実際ぼくも運良く1回参加させてもらいました)
この最後は老若男女問わない総力戦というスタイルもいいですよね。
メッセージと想いを運ぶ大凧
なお、凧にはスポンサー企業による企業名が入った凧も。写真は「おいしさ おもいやり いつもいっしょに」でお馴染みのブルボン。
凧はスポンサー企業の名前が入った凧以外にも、「祝・成人」や「祝・結婚」で個人名を入れた凧も揚げられます。これは一生の思い出に残りますよね!
いかがだったでしょうか?
快晴に恵まれなかったのは甚だ残念ですが、ド迫力の凧揚げを存分に楽しめました。
無料の観覧席もありますが、無料席は遠くから見守る形になりますので、やはりできれば桟敷席(1000円)を予約して、目の前をドタバタ走り過ぎる凧揚げのド迫力を体感するのがおすすめですね。
(川に浮かぶ船が無料席です)
最後に下記の動画もご覧ください(これはマジで参加したい)。
今回のオミヤゲジャパン
酒造・今代司でのテイスティング(500円)
新潟駅から徒歩約15分で行ける「今代司酒造」で酒蔵見学(無料)の後、500円でオリジナルお猪口ゲット+10杯のテイスティングが可能に(3杯までは無料)。
なかでも主力の高級酒である「純米大吟醸 今代司」、錦鯉をあしらい、数々のデザイン賞を総なめにした「錦鯉」、日本酒を超えたデザート酒っていうぐらい甘口の「花柳界」あたりはぜひとも押さえたいところです。
※上記の情報は記事の初回公開時の2019年時点のものです。最新の情報は今代司酒造公式サイトにてご確認ください。
2023年 白根大凧合戦 開催情報
■開催日:2023年6月1日(木)~5日(月)※荒天による中止の判断は、当日の13時過ぎごろ判断されホームページに掲載されます
■時間:13時~18時 ※最終日は17時30分まで
■場所:新潟県新潟市南区 中ノ口川堤防上(白根橋~凧見橋間)
■関連イベントと日時
・子ども大凧合戦:5月31日(水)14時00分〜17時30分 ※雨天の場合、3日(土)9時〜11時
・市中パレード:6月1日(木)12時30分〜 ※雨天中止
・花火大会:6月3日(土)19時45分〜21時00分 ※雨天の場合、4日(日)に延期
・お祭り広場:6月4日(日)10時00分〜17時00分
※例年のイベントのうち、凧合戦写真コンテスト、北風まつりは中止となります
■YouTube「みなみーて南区チャンネル」無料生配信
生配信期間:2023年6月1日〜6月5日 ※生配信後もアーカイブを視聴可能
配信時間:13時〜18時 ※4日は12時半〜、5日は〜17時半まで
視聴方法:YouTube「みなみーて南区チャンネル」にて無料で視聴可能
※6月1日と4日は、ゲストトークや凧合戦の解説、凧組のインタビューなどを特別配信
その他、詳しくは「令和5年度 白根大凧合戦 特設ページ」にてご確認ください。