こんにちは、お祭り初心者のAyakaです。なんと今私は、ヨーロッパにあるマルタ共和国というところに英語留学で来ています!せっかくの機会なので、こちらのお祭りを満喫してみなさんにお伝えしたいと思います。
マルタ共和国は日本とは全然違う文化を持っていて、お祭りの中にも文化の違いをたくさん感じることができます。しかし、共通点も見つけることができ、興味深かったので、ぜひ最後までお楽しみください!
今回はイースターのお祭りに行ってきました。日本ではあまり知られていない行事ですが、キリスト教圏の国にとってはとても大切な日です。マルタ共和国はカトリック教徒が98%を占めている国なので、まさに本場のイースターを体験することができました。本場のイースターは私が思っていたより何倍も「お祭り感」に溢れていました!
イースターとは?
そもそもイースターとは、何なのでしょう?
簡単にいってしまうと「イエス・キリストの復活祭」です。
イエス・キリストは十字架にかけられて処刑された日から三日目に復活したので、この三日目の日を祝います。実はこの日は毎年変わり、「春分の後の、最初の満月の次の日曜日」がイースターになります。ちなみに今年のイースターは4月17日でした。
また、イエス・キリストが処刑された日も、マルタ共和国や多くのカトリックの国では祝日になっています。イースター直前の金曜日がその日に当たり、「グッドフライデー」と呼ばれます。
「キリストが亡くなった日なのになぜ祝うのか?」とカトリックの友達に尋ねたところ、「キリストが人々の罪を背負って亡くなったことで、人々は神に許された」から祝うのだという答えが返ってきました。
また、なぜ「グッド」なのかについてもさまざまな説があり、もともと「ゴッドフライデー」だったのが長い年月をかけて変化していったという説なんかもあります。このグッドフライデーもイースターと並んでキリスト教では大切な日です。
イースターについてもう少し詳しく知りたいという方はこちらの記事もぜひ読んでみてください。
イースターの伝統的な食べ物は?
まずは日本でも最近見かけるようになってきた「イースターエッグ」!
マルタ共和国でもたくさん見かけることができます。
イースターが近づくとスーパーなどで大量にイースターエッグのチョコレートが売られていますが、驚くのはその大きさ!!
最初はイースターエッグだと気づかず、「あれなんだろうなー」と思ってました。とにかく大きくて、そして包装された状態だと卵だと気づけませんでした笑
また、伝統的なスイーツとして「フィゴラ」というものがあります。昔は食べるタイミングが決まっていたようですが、最近ではイースター期間に食べるスイーツになってきているみたいです。ちなみにイースターが終わっても見かけることができます。
また、食べ物ではないのですが、イースター前後の期間では、至る所で“wirja”というイースターにちなんだミニチュアの展示を観ることができます。wirjaとはマルタ語で「展示会」という意味です。最初は入るのに少し勇気が必要でした笑。無料で見せていただけるので、ぜひ機会があればチャレンジしてみてください。
必見!グッドフライデーのプロセッション
2022年4月15日は、今年のグッドフライデー。この日に行われたプロセッションにいってきました!プロセッションとは、日本語で「行進」という意味です。
グッドフライデーのプロセッションでは、イエス・キリストが処刑された際のストーリー「イエスの受難」を描写している彫像が積まれた山車を、数十人がかりで運んで行進します。他にも、聖書に出てくる登場人物に扮した人々や、さまざまなアイテムを持った子供たちも一緒にゆっくり行進していきます。
マルタ共和国では多くの町でプロセッションが行われますが、今回、私はモスタという街の教会に見にいきました。この教会はマルタ共和国の中でもかなり有名な教会で、この日はあいにくの雨でしたがたくさんの人が集まっていました。グッドフライデーはキリストが亡くなった日なので、プロセッションも厳かな雰囲気の中で行われました。
グッドフライデーのプロセッションは夕方から行われます。
兵士や鎖を引きずる罪人などに扮した人々がゆっくりゆっくり行進していきます。子供たちもそれぞれの役割をこなしていて、「たくさん練習したのかなー」と思いながら写真を撮りました。
残念なことにこの日は雨が降っていて、風も強かったので、山車の行進は中止になってしまいました。ただ、聖書の登場人物に扮した人々の行進だけでもなかなかの見応えでした。
2日前と違う!イースターのプロセッション
打って変わってイースターのプロセッションはハッピーな雰囲気満載でした!それもそのはず、キリストが生き返ったことを祝う復活祭ですから、教会の鐘も鳴り響き、マーチングバンドも高らかに音楽を奏でる中、復活したキリスト像が行進してきます。
さらに昼間にもかかわらず花火が教会の近くで打ち上げられます。イースターのプロセッションは教会によって時間が違うので、行きたい場所のスタート時間は要チェックです。私は午前中と夕方とで2ヶ所見に行くことができました。
まずは午前中にラバトという町へ。とてもいい天気で、この日はキリスト像の山車を見ることができました!
さらに夕方はモスタへ。同じ場所で見るとグッドフライデーとイースターのプロセッションの違いがよくわかりました。
同じような行進なのですが、教会の鐘とマーチングバンドの音楽が鳴り響く中、心なしか楽しそうに行進していきます。観客の中に知り合いを見つけると手を振ったり声をかけられたりもしていました。
観客の纏う雰囲気もグッドフライデーとは違い、みんな嬉しそうです。また、登場人物も一部変わっていて、イースターでは罪人などは登場せず、華やかな服装の登場人物が多いようです。
面白いことにマルタ共和国のイースターのプロセッションでは、走るイエス・キリストを見ることができます。山車を担いでいる人たちがおもむろに低く持ち替えると、いきなり10メートル程走って移動します。なんでも名物のようで、その日のマルタ共和国のニュースでは何度も走るキリストの場面を見ることができました。
一緒に行っていたコロンビア人の友達も初めて見たようで、思わず笑っていました。コロンビアもカトリック教徒が90%を占め、イースターには同じようにプロセッションが行われますが、キリストは走らないようです笑。
グッドフライデーのプロセッションではイエス・キリストの死を悲しむ行事なので厳かにゆっくり行進し、走ったりはしないようです。なので、このイースターのプロセッションの「走るイエス・キリスト」も、グッドフライデーのプロセッションとの違いの一つです。イースターのプロセッションでは本当にみんな楽しく行進して、観客も楽しんでいたのが印象的でした。
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終わりに
いかがだったでしょうか?
今回、本場のプロセッションとそれを見る地元の人たちの雰囲気を生で感じて、この国の宗教文化を肌で感じることができ、経験する大切さを実感しました。
私の感想としては、グッドフライデーのプロセッションは「厳かな行事」で、イースターのプロセッションは「華やかなお祭り」といった印象を受けました。
宗教が違うのでお祭りも違うもののように感じますが、イエス・キリスト像の山車を担いで行進するところなどは、日本の祭りともかなり似ている部分だなと思ったのですが、みなさんの感想はいかがでしょうか?
この記事と写真から、マルタ共和国でのイースターの雰囲気が少しでも伝わっていれば嬉しいです。
ではまた♪