今日4月29日は「ナポリタンの日」だって知っていましたか?
長年にわたって多くの人から親しまれてきた洋食のスパゲッティナポリタンは、昭和時代に生まれた料理。そんなナポリタンをさらに盛り上げていくべく、カゴメ株式会社が、昭和の日である4月29日を「ナポリタンの日」に制定したのだそうです。
今回はナポリタンの日にちなんで、発祥地の元祖ナポリタン、名産の林檎を使ったナポリタン、ある街では何故か別の名前「ア・ラ・モンタン」と呼ばれているメニューを、実際に食べてみたレポートをまとめてご紹介します。
発祥地はどこ?きっかけは?“元祖”はどんな味?
ゆでたスパゲティと、ハムや玉ねぎ、ピーマンなどの具材をケチャップで炒めた真っ赤なナポリタン。
このメニューが誕生したのはイタリアのナポリ地方…ではなく、実は神奈川県横浜市!通説では、昭和2年に開業した横浜・山下にある老舗「ホテルニューグランド」が発祥地だと言われています。
誕生のきっかけは、GHQ!?
終戦後、日本が米軍により占拠されていた頃、「ホテルニューグランド」はGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)将校宿舎として7年間、接収されていました。接収時、アメリカ軍兵士がゆでたスパゲッティに塩、胡椒、トマトケチャップをあえた質素なスパゲッティを食べていたのをヒントに、より栄養価が高く日本人好みの味わいにできないか?と考えて生まれたのが、スパゲッティナポリタンだったそうです。
ナポリタンといえば、トマトケチャップが使用されているイメージがありますが、「ホテルニューグランド」のナポリタンには、トマトの粗切り・トマトホール・トマトペーストが使用されています。
トマトケチャップが使われるようになったきっかけは何なのでしょうか?その謎解きの前に、まずはナポリタンを実食レポートしましょう!
ホテルニューグランドのナポリタンのお味は?
発祥地の“元祖”ナポリタンは、今でも1階にある「コーヒーハウス ザ・カフェ」で食べることができます。他にも、このお店が発祥といわれる「シーフードドリア」「プリンアラモード」が食べられるのですが、今ではおなじみの料理3品の発祥地とは、驚きですね!
白いお皿に美しく盛られたナポリタン。まずは、パルメザンチーズをかけずにそのまま頂きます。
トマトソースの甘味と酸味がさっぱりとしていて、もっちりとしたアルデンテのスパゲティとよく絡んでいます。具材のマッシュルームの香りが噛むとふわっと香り、さっぱりとしたトマトソースとよく合います。また、もう一つの具材のハムも大き目なカットで存在感が抜群! さっぱりソースに肉のうま味がプラスされていきます。
パルメザンチーズをかけると、さっぱりしていたナポリタンにチーズのコクが出て、より深いお味に。
「ホテルニューグランド」のスパゲティナポリタンは、食材の旨味を感じられる、シンプルながらも、こだわりをしっかり感じられる伝統の一品でした。しかし、トマトソースを使用しているせいか、家庭での再現は少し難しい印象です。では、私たちにとって馴染みの深いトマトケチャップのナポリタンはどのように広まったのでしょうか?
その謎を解くため、「ホテルニューグランド」から徒歩30分ほどのあるお店に向かいました。結末は下記の記事のほうでご確認ください!
名産の林檎をふんだんに!安曇野林檎ナポリタンとは?
安曇野林檎ナポリタンは、長野県安曇野市のご当地ナポリタンです。
え?!リンゴとナポリタン?!と意外に思う方も多いと思いますが、実はナポリタンの全国大会「カゴメナポリタンスタジアム2017」の全国大会に関東甲信越代表として選出された実績も!味わいは折り紙付きですので、ナポリタン好きの方なら、食べ歩いて味の違いを楽しむのも良いですね。
実食したのは「食事処 美里」の逸品!
安曇野林檎ナポリタンを提供するお店はいくつかありますが、今回は「カゴメナポリタンスタジアム2017」の全国大会に関東甲信越代表として出店した「食事処 美里」に行ってきました!
まず見た目のインパクト!千切りにした生のリンゴがたっぷり乗っています。「よく混ぜてからお召し上がりください」とのことで、生のリンゴとナポリタンをよ~く絡めてからいただきます!
一口食べてみると、普通のナポリタンよりも甘みが強くコクが深い味わい。そして、上にトッピングされた生のリンゴが甘み・酸味を足していて、ナポリタンと良く合います!シャキシャキした食感がアクセントになっていて、食べていて飽きません。
また、上からまぶされたシナモンが良い香り~♪
リンゴとシナモンが相性が良いことは知っていましたが、ナポリタンとも良く合っていてびっくりです!香りがアクセントになっているのに変にシナモンの香りだけが前に出過ぎず、違和感を感じさせません。
トッピングされているモッツァレラチーズが、程よく全体をまろやかにまとめてくれています。
とっても美味しく、あっという間に完食してしまった「食事処 美里」の安曇野林檎ナポリタン。お店の方にうかがうと、実は味へのこだわりが2つ隠されていました…答えは下記の記事をご覧ください!
ナポリタンとは似て非なり!?盛岡発「ア・ラ・モンタン」
見た目はナポリタンにそっくりですが、味は全然ちがうB級グルメが岩手県盛岡市にあります。4月29日は「ナポリタンの日」だと聞いても、盛岡市民ならナポリタンより「ア・ラ・モンタン」を選ぶという人も多いんじゃない!?というスパゲッティなのです。
創業から約40年の名店「モンタン」で実食!
入っている具材は、玉ねぎ、ピーマン、ベーコンと、ナポリタンとほぼ同じなんです。違うのはトマトスープ仕立てだということ。このトマトスープは、ピリッと辛い後引く旨さ、食べ終わる頃には、清々しい汗が心地よい一皿なのです。
また、極太麺がもちもちとして、スープと絡み止らなくなる旨さです。器の真ん中に盛り付けられた大振りなベーコンと、とろけるチーズで更に旨みが増して食べ応え充分の一皿になっています。店内を訪れる客の7割ほどが「ア・ラ・モンタン」を注文していました。
今では盛岡市民のソウルフードになっているメニューは、どのように誕生したのでしょうか。そしてこの不思議な名前の由来は?詳しくは下記の記事をご覧ください!
まとめ
今日4月29日は「ナポリタンの日」ということで、3つのナポリタンのレポートをまとめてご紹介しました。もしかしたらあなたのご近所にもナポリタンの隠れた名店があるかもしれませんね。気になった方はぜひ探してみてはいかがでしょうか。