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【青森屋】ねぶた史上初!流派を越えた合作ねぶたが完成~青森ねぶた祭中止に負けず「ねぶた共同制作プロジェクト」完結~

【青森屋】ねぶた史上初!流派を越えた合作ねぶたが完成~青森ねぶた祭中止に負けず「ねぶた共同制作プロジェクト」完結~

青森の文化を満喫できる宿「星野リゾート 青森屋」では、ねぶた師3名が3か月間かけて制作した合作ねぶたが完成した。これは、青森ねぶた祭の中止を受けて立ち上げた「ねぶた共同制作プロジェクト」にて発案したものだ。ねぶた史上初めて、流派が異なるねぶた師が1つのねぶたを作り上げた。

背景

2020年4月、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、8月に開催予定だった青森ねぶた祭の中止が決定された。これにより、運行するはずの大型ねぶたの制作が中止となり、制作途中のねぶたは解体または保管を余儀なくされた。青森の人々にとっての祭りは、短い夏にエネルギーを燃やし、ふるさとへの愛着を深める場であり、暮らしに欠かせない一部である。ねぶたが見られない夏、ねぶたで盛り上がれない夏は、「さみしい」では表現できないほどの喪失感を感じる出来事だった。ねぶた師も同じく、ねぶたを作れないというさみしさと同時に、今年は制作を自粛するべきかどうかと葛藤があったそうだ。それでも、毎年ねぶた制作に情熱を注いできたねぶた師たちが作品制作の場を求めており、ねぶたを作ることが心の支えでもあるという思いを聞き、ねぶた共同制作プロジェクトを立ち上げることになった。

ねぶた史上初 流派を越えた三者合作の難しさ

内山氏と立田氏は千葉派、北村氏は北川派という流派でねぶた制作をしている。制作工程は同じでも骨組みや色付けなどの細かい技術が異なる。通常、ねぶた師1人で1台を担当し制作指揮をとるため、合作はしない。さらに流派を越えるということはあり得ないことだった。しかし、今年は祭りが中止になった年だからこそ、新たな挑戦で日本中に元気を届けたいという思いで、特別に三者合作に合意した。制作にあたり苦労した点は、3名が表現したい世界観を1台のねぶたの中で調和させることだった。構図や色について何度も議論を重ねた。

青森県民にも好評だったねぶた師の公開制作

祭りで運行される大型ねぶたの制作は大きなテントに覆われ、制作の様子を見学できるのは限られた方のみである。そこで、制作過程を近くで見られることが新たな魅力になると考え、青森屋のパブリックスペースでの公開制作に踏み切った。祭りに参加経験のある青森県民でさえ、ねぶた師が制作する様子を見られることは貴重で、ねぶた師に話しかける人、記念撮影を求める人が多くいた。

疫病の早期終息に祈りを込めた題材

北方の守り神「毘沙門天(びしゃもんてん)」、疫病除けの神として信仰される「鍾馗(しょうき)」、そして疫病退散の守護神ともいわれる「不動明王(ふどうみょうおう)」を1台のねぶたで表現した。

ねぶた師コメント

内山龍星(うちやまりゅうせい)氏

ねぶた師の内山龍星氏

ついに完成し、ほっとしております。流派を越えることに難しさはありましたが、3人の力を発揮してまとまりあるねぶたにできたのではないかと思います。来年こそは青森ねぶた祭を成功させたいと強く願っております。

北村春一(きたむらしゅんいち)氏

ねぶた師の北村春一氏

3か月間、この作品と向き合ってきましたので、無事完成し、安堵の気持ちです。最初は、合作することに不安もありましたが、今までない斬新なデザインで、小さいながらも迫力があり、出来栄えとしては非常に満足しています。

立田龍宝(たつたりゅうほう)氏

ねぶた師の立田龍宝氏

今年大型ねぶたを制作できなかった中で、新しい作品を披露できる場をいただけたことは作り手にとって一番嬉しいことです。これから多くのお客様に見ていただくことが、来年の青森ねぶた祭につながると思っております。

ねぶた共同制作プロジェクト 合作ねぶた 概要

■題  名:悪疫退散 守護神 降臨
■制作担当:内山氏-毘沙門天/北村氏-鍾馗/立田氏-不動明王
■大きさ :幅約4.3m 奥行約2.45m 高さ約3m
■制作期間:2020年7月3日~9月27日
■制作日数:のべ43日間

<最高水準のコロナ対策宣言>

【1】衛生管理
星野リゾートでは、コロナ対策の一環として、来場客の健康と公衆衛生を考慮し、以下の対応を行っている。
・チェックイン時の検温実施
・通常の客室清掃に加え、ホテル館内のアルカリ電解水による清掃と拭き上げ
・館内各所に除菌用アルコールを設置
・全客室に手指消毒用アルコールを設置
・レストラン入店時に全てのお客様へ手指のアルコール消毒を実施
・食器類(お皿、グラス)やカトラリーの高温洗浄(80度以上)、食事用トレイの除菌洗浄
・フロントにパネルやビニルシートなどのパーテーションを設置
・館内での接客業務の際にマスクを着用
・スタッフの健康と衛生面の管理徹底(出社前の検温と記録確認)

【2】3密回避
密閉、密集、密接の3つの「密」を回避する滞在を作るべく、以下の対応を行っている。
・大浴場の混雑度がスマートフォンで分かる3密の見える化サービス実施(一部)
・滞在中、混雑が確認された場所での、入所・入店規制
・レストランの混雑状況を管理し、入店時間の分散化
・チェックアウトのフロント精算時に、入列規制を適宜実施

星野リゾート 青森屋

「のれそれ(*青森の方言で目一杯の意味)青森~ひとものがたり~」をコンセプトに、青森の祭りや方言などの文化を満喫できる温泉宿。約22万坪の敷地内には、池や古民家の点在する公園もあり、食事や多彩なアクティビティを楽しむことができる。
青森県三沢市字古間木山56/客室数236室
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/aomoriya/

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
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