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七福神めぐりとは?お正月に行くと大きな福が!?全国の人気コース5選

2022/1/2
2024/3/8
七福神めぐりとは?お正月に行くと大きな福が!?全国の人気コース5選

「七福神めぐり」「七福神詣で」をご存じですか?中には「毎年行っているよ!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

七福神めぐりは俗に「七福神」と呼ばれる恵比寿神、大黒天、毘沙門天、弁財天、布袋尊、福禄寿、寿老人の七柱の神様が祀られている寺社をすべて回ってお参りすると七つの福を授かれるという考え方です。
これを正月の松の内(正月飾りを片付ける日までのことで、1月7日までと1月15日までとする地域に大別されます)に行うと、大きな福がもたらされるといわれています。

近隣の寺社で七福神めぐりができるモデルコースは全国各地にあり、お正月には7つの御朱印を一枚に押印してもらえる専用の色紙などを頒布している場所もあります。
この記事では、そんな七福神めぐりのモデルコースから人気の5か所を厳選してご紹介します。

松の内に詣でて大きな福を!七福神とはどんな神様?

七福神めぐりに出かける前に、七柱の神様のプロフィールとどんな福を授けてくれるのかをおさらいしましょう。

◎「恵比寿神」は、釣り竿と鯛を抱えた商売繁盛の神様

七福神のなかで唯一日本の神様で、イザナギ・イザナミの子供のヒルコノミコトといわれています。小さい頃に船に乗せられ海に流されたという伝説があり、釣り竿と鯛を抱えた大漁豊作の神様として、後に商売繁盛の神様として信仰されるようになりました。

◎「大黒天」は、打ち出の小槌と大きな袋を持つ財運の神様

元々は恐ろしい表情をしたヒンドゥー教の神様で、創造と破壊を司るシヴァ神の化身。日本に伝わったとき、因幡の白兎を救ったことで有名な大国主命も「だいこく」と読めることから二神が一体化して優しい福神となりました。財宝と開運招福、五穀豊穣のご利益があり、台所の神様ともされています。

◎「毘沙門天」は、勇ましい武将の姿で招福と厄除け

古代インドでは財宝神、中国に伝わる過程で武神となり、東西南北を守る四天王のうち北方の守護神とされ、別名を「多聞天」といいます。七福神のなかでは珍しく武将の姿をして、足元では邪鬼を踏みつけているため、招福だけでなく厄除けのご利益もあるとされています。

◎「弁財天」は、琵琶を持ち芸能・学問と財運を司る

七福神の紅一点で、元はインドの水の女神です。音楽や技芸、学問を司ることから「弁才天」とも書かれます。また、金運・財運のご利益があるほか、恋愛成就・縁結びでも信仰を集めています。

◎「布袋尊」は実在人物がモデル!太鼓腹と笑顔で笑門来福、夫婦円満

七福神では唯一実在した人物で、中国の契此(かいし)という禅僧がモデルとされています。
ぽってりした太鼓腹と福々しい笑顔、大きな袋がトレードマーク。この袋は「堪忍袋」といわれ、「堪忍袋の緒が切れる」の語源になっており、人格を円満に導く功徳があるのだとか。布袋尊は笑門来福、夫婦円満、子宝にご利益があるといわれます。

◎「福禄寿」は、長い頭と白いひげが目印の健康長寿の神

中国の道教の神様で、福は幸福、禄は財産、寿は長寿を表しているとされます。長い頭に長い白ひげ、大きな耳たぶを持つ仙人の姿で、鶴や亀を連れていることも。子孫繁栄、富貴繁栄、健康長寿の信仰を集めています。

◎「寿老人」は、長寿延命にご利益のある頭巾をかぶった好々爺

白く長いひげをたくわえ、頭巾をかぶり、杖を持つ姿の神様。長寿の象徴とされる桃や鹿とともに描かれることも多く、長寿延命、諸病平癒、富貴繁栄、子孫繁栄にご利益があるといわれます。福禄寿と同一神のため、吉祥天が代わりに七福神に加えられることもあったそう。

それぞれの神様が授けてくれる福やご利益が分かったところで、全国の人気七福神めぐりのコースを5つ厳選し、ご紹介します。

奥州の歴史を感じながらめぐる「奥州仙臺七福神」

 

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奥州仙臺七福神は、宮城県仙台市内7か所の寺社の七福神を指します。各寺社では御朱印やお守りなどをいただけるほか、一枚の色紙に7か所の御朱印を集められる「奥州仙臺七福神オリジナル色紙」もあります。

さらに大きなA3サイズほどの和紙の「奥州仙臺七福神オリジナルまくり」も人気。こちらは各寺社の墨字が印字され、参拝後にそれぞれの御朱印を押してもらい、額に入れて飾るのがおすすめなのだそうです。

●藤崎えびす神社(恵比寿神)・・・藤崎三郎助の呉服店の屋号「えびすや」から、えびす神を氏神として崇拝していたため、この地にえびす様を勧請。
秀林寺(大黒天)・・・秀林寺の大黒天像は、3つの顔を持つ「三面六臀出世大黒天」の胎内に納められています。
●満福寺(毘沙門天)・・・本殿の毘沙門天は秘仏のため寅年の8月の御開帳以外は拝観できませんが、七福神巡りでは、江戸時代に作られた毘沙門天像が並ぶ「百八体毘沙門堂」にお参りできます。
林香寺(弁財天)・・・一般的に知られる琵琶を持つ姿ではなく、八本の手で宝珠や宝刀、宝弓などを持つ「八臀弁財尊天」が安置されています。
福聚院(布袋尊)・・・福財の神様である布袋尊が安置されており、触れることもできます。
鉤取寺(福禄寿)・・・福禄寿は家庭の幸せを願う福人、仕事で財を成す幸せを願う禄人、健康長寿を願う壽人の3人の仙人の徳が具現化し神になったといわれています。
玄光庵(寿老人)・・・不老長寿の神として信仰されている寿老尊(寿老人)が祀られており、無病息災のご利益があるといわれています。

御朱印のほか短冊と小笹も!「伊予七福神まいり」

 

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愛媛県松山市の「伊予七福神まいり」では、松山市とその周辺の7つの神社仏閣をお参りします。2022年1月1日から1月10日までに七福神参りの御朱印を受けられた方には、短冊の授与も。浄土寺でいただける小笹に七つの霊場の短冊を結び、家で飾ることができます。

●伊予稲荷神社(恵比寿神)・・・平安時代に伏見稲荷大社の神を分祠したとされ、伏見大社の分祠としては最も古い神社です。
●出雲大社松山分祠(大黒天)・・・「松山の出雲さん」として人々に親しまれており、2001年に改装した折、大黒天を合祀して拝殿奥に御神像を安置しています。
●文殊院(毘沙門天)・・・弘法大師が文殊菩薩に導かれて逗留したお寺です。
●長楽寺(弁財天)・・・760年、僧行基によって創建された真言宗のお寺です。弁天堂は境内の正面に設けられ、商売繁盛の祈願所として人々が参詣しています。
●昌福寺(布袋尊)・・・1661年に創建された曹洞宗のお寺です。
●浄土寺(福禄寿)・・・1274年に開山された真言宗のお寺です。
●厳島神社(寿老人)・・・秋祭りに奉納される虎舞と、けんか神輿が有名です。末社にて寿老人をお祀りしています。

オンラインでも参詣できる「ぎふ七福神めぐり」

 

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岐阜県内の七福神を参詣する「ぎふ七福神めぐり」は、2022年は1月3日から7日の間に各寺社の七福神が御開帳されます。各寺社で御朱印がいただけますが、一枚の色紙に集印できる「御朱印色紙めぐり」も大人気。また、参詣体験動画を視聴する「オンライン参詣」でも七福神めぐりができるようになっており、各種お守りや御朱印をいただくことができます。

●智照院(恵比寿神)・・・岐阜市にある曹洞宗のお寺です。市指定史跡である智照院古墳も見どころの一つ。
●瑞巌寺(大黒天)・・・各務原市にある曹洞宗のお寺です。
●龍雲寺(毘沙門天)・・・岐阜市にある曹洞宗のお寺です。
●吉祥寺(弁財天)・・・関市にある臨済宗のお寺です。弁財天像が祀られる祠には、天井から乳房をかたどった「乳絵馬」がぶら下がり、母乳に悩みを持つ方が多く訪れるそうです。
●林陽寺(布袋尊)・・・岐阜市にある弘法大師が草創したといわれるお寺です。
●大覚寺(福禄寿、寿老人)・・・岐阜市にある曹洞宗のお寺です。

弁財天が2か所で8社めぐり「鎌倉・江の島 七福神」

 

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古都・鎌倉と景勝地の江の島の七福神をめぐる「鎌倉・江の島七福神」では、歴史ある街を楽しみながら七福神めぐりができます。弁財天が2か所に祀られているため、8社めぐりです。

七福神めぐり専用の御朱印帳があり、8寺社分の墨書きがされているのでその上に朱印をいただくことができます。色紙は、御朱印を手書きするタイプと、既に印刷された墨書きの七福神の名前の上に朱印を押すタイプの2種類。七福神が描かれた色紙を掛け軸として飾るための「掛け軸タトウ」も販売されています。

●本覚寺(恵比寿神)・・・1436年に創建された日蓮宗のお寺です。境内にある夷堂には、商売繁盛のご利益がある夷神が祀られています。この場所は鎌倉幕府の裏鬼門にあたるため、守り神として源頼朝が祀ったといわれています。
●長谷寺(大黒天)・・・736年に創建された浄土宗の寺院で、鎌倉では有数の古刹です。境内にある大黒堂に大黒天がお祀りされています。
●宝戒寺(毘沙門天)・・・1333年に後醍醐天皇が足利尊氏に命じ建立させた天台宗の寺院です。本堂に毘沙門天が祀られています。
●鶴が丘八幡宮(弁財天)・・・約800年の歴史を持つ源頼朝にゆかりのある神社です。旗上弁財天社に、大願成就のご利益がある弁財天がおまつりされています。
●江の島神社(弁財天)・・・江の島島内にある「辺津宮」「中津宮」「奥津宮」の3社からなる神社です。境内には弁天堂があり、琵琶を抱えた妙音弁財天(日本三大弁財天の一つ)と勝運守護の八臀弁財天が祀られています。
●浄智寺(布袋尊)・・・1281年頃に創建された臨済宗のお寺です。布袋尊像のお腹を撫でると元気がもらえるといわれています。
●御霊神社(福禄寿)・・・平安時代末期に創建された歴史ある神社で、境内の宝物庫に福禄寿の面が収められています。毎年9月には、福禄寿を含む面をかぶった人々が行脚する「面掛け行列」が行われます。
●妙隆寺(寿老人)・・・1385年に建立された日蓮宗のお寺で、ケヤキ一木造りの寿老人が祀られています。

自然豊かな西・街並みを楽しむ東のコースがある「足利七福神めぐり」

 

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栃木県足利市の「足利七福神めぐり」は、昭和17年に町の繁栄と家運の隆昌、健康増進を願って生まれました。史跡や自然に触れながら参詣できる西のコースと、街並みを楽しみながら参詣できる東のコースに分かれており、各寺社で七福神の御朱印がいただけます。

●西宮神社(恵比寿神)・・・1603年に創建された神社で、11月には「恵比寿講」が催されます。
●鑁阿寺(大黒天)・・・1196年に創建された足利一門の氏寺で、本堂が国宝に指定されるなど、多くの貴重な建物があります。
●常念寺(毘沙門天)・・・1143年に創建されたお寺で、一遍上人の法孫が遊行中荒廃した寺の再建に尽くしたと伝えられ、仏舎利泰安の寺でもあります。
●本城厳島神社(弁財天)・・・1793年に建立された神社で、通称、明石弁天(あけしべんてん)と呼ばれ、美人弁天としても全国に名高い弁財天です。
●福厳寺(布袋尊)・・・1182年に創建。足利四代目忠綱の父母の菩提を供養するため、理真上人を勧請開山として開創されたといわれています。
●長林寺(福禄寿)・・・1448年に創建されたお寺で、足利長尾氏の菩提所として初代景人が創建しました。
●心通院(寿老人)・・・1566年に創建されたお寺で、足利長尾氏5代目の政長が、両親(憲長夫妻)の菩提のために創建したと伝えられています。

関西の「えべっさん」が鎌倉にも!本覚寺の「本えびす」

大阪を中心とした関西各地の神社では、毎年1月9日から3日間ほど、七福神の「戎(えびす)」さまを祀るお祭り「十日戎」、通称「えべっさん」が開かれ、商売繁盛や家内安全を祈願する多くの参拝客で賑わいます。

数は多くありませんが関東でも十日戎を行う神社があり、その一つが鎌倉・江の島七福神の本覚寺。1月1日~3日は「初えびす」、1月10日は「本えびす」が開かれ、関西の十日戎同様に福娘さんたちが福笹を授けてくれます。福笹は本覚寺で育った「鳳凰竹」と呼ばれる笹で、一年間葉が落ちずに飾っておけるそうです。

他にも本覚寺のみで授与していただける「にぎり福」というお守りもあります。およそ800年前、源頼朝公が創建した夷堂に由来する縁起物で、一日一回握るとご利益があるそうです。

まとめ

七福神めぐりは、近年の御朱印ブームもあり、幅広い世代に人気があります。1日で7か所の神様を参拝するのはなかなか大変ですが、街並みや自然を楽しみながらゆったりとした気持ちでお参りしたいですね。

お正月休みには七福神めぐりをして大きな福を授かり、1年の健康と開運祈願をしてみてはいかがでしょうか。

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