栃木・上河内の秋祭り
栃木県の県庁所在地、宇都宮市。その市内北部に、東北自動車道を走る方にはサービスエリアでお馴染みの上河内地区があります。この上河内地区で毎年11月第三土曜日とその翌日に二日間で開催されているお祭りがあるんです。その名は「羽黒山梵天まつり」!
梵天とは大型の幣束のことで、神様の目印になるものと言われています。この梵天を上河内地区では約15mの竹竿の先に和紙やビニールの房を付けることで作り、勇壮に担ぎながらお祭りの日は進んでいくんです。それでは本祭が行われた11月18日のお祭りの様子を、ここからはご紹介していきます!
梵天が賑やかに進む
お祭り当日の上河内地区へとやってきました。梵天ゆず街道と名付けられた県道63号はお祭りに合わせて歩行者天国となっているのですが、11時を過ぎると集落の方向からはじめの梵天の姿が登場。「ホイサ!ホイサ!」と掛け声を上げながら元気に進んでいきます!
この青空を目掛け投げられているのが梵天です。道中このように空に向かって上下させながら進んでいくのも注目ですよ。
無事着地。棒部分は竹でできているので、結構しなるんです。
露店の立ち並ぶ梵天ゆず街道を羽黒山への入り口に向け進んでいきます。沿道には梵天を見ようと多くの方が集まっていました。
こんな高く梵天が上がっちゃうんですよ。
羽黒山梵天祭りがはじまりました!先頭の今里地区の梵天が羽黒山頂上にある羽黒山神社を目指して進んでいます!#祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/DxBAWaL6E8
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) November 18, 2023
梵天と共に進むのは、米俵でできたお神輿。今里地区の皆様が先頭で進みます。
周りには畑が広がり羽黒山への入り口も近づいてきました。ですがまだまだ梵天は投げ続けられ盛り上がります!
こんなに投げられる梵天ですが、支える役も重要です。視点部分では布団が巻かれしっかりと担がれていますよ。
梵天の後方を担うのは子どもたち。前方の上下の動きに合わせ、竹竿のしなりの調整を行っていました。
さあ、羽黒山への入り口の一の鳥居へと到着しましたよ。鳥居をくぐったらここからは山道になりますが、鳥居の前でも盛大に梵天を投げ上げます!
「ホイサ!ホイサ!」と一段と気合いが入りますね。
そして鳥居の前で梵天を見守るのは獅子舞なんです。軽やかなお囃子が心地良いものでした!
山中へと進んでいく梵天の姿と一緒に、お囃子の音色をどうぞ。
先頭を行く今里の梵天が、鳥居をくぐり羽黒山神社へ続く山道の参道へ入りました!一時間程で山頂へ到着するとのことです。#羽黒山梵天祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/u3IidRVWSp
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) November 18, 2023
2つ目の梵天もやってきました。こちらは紫色の梵天です!
半纏の色も紫で揃えられかっこいいですね。
女性の皆様も加わり、空高く梵天を上げていきます!
続いては緑色の梵天にも遭遇!
赤い梵天もやってきます。角度が付いてかなり高くまで上がっていますね。
勢いよく投げ上げられていく梵天です。
鳥居より高くも上げちゃいます!
上げ終わったらそのまま鳥居をくぐり山頂へ。約1,600mの山道を進んでいきますよ。
羽黒山神社での奉納
山中の道のりを進む梵天ご一行。先頭の今里の皆様が山頂近くまで登ってきました。
ラストスパートはかなりの勾配がある坂道です。これは難所ですね。
一歩一歩ゆっくりと、間違いなく登ってきます。
まもなく山頂、羽黒山神社です!すごい山道を梵天が登っていきます!#羽黒山梵天祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/QWTQ68iYeG
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) November 18, 2023
坂道を登り切りました!羽黒山の標高は458mですが、この辺りまでくると関東平野を見渡す眺望も楽しめます。
三の鳥居へと到着。この鳥居をくぐれば羽黒山神社はもうすぐそこです。
こちらでも梵天を上げるんですね。これは盛り上がります。
赤いのぼりの連なった参道を進み、まもなく羽黒山神社へ。
長い道のりを進んできた梵天が、羽黒山神社の社殿前へと到着しました!たくさんの見物客が先回りして来ており、梵天の到着を出迎えましたよ。
無事到着した梵天ですが、この後どうするかというと立てられるんです。長い梵天なので男衆が一致団結しないと立てられないのですが、ぐわーんと持ち上げ上手に立てて無事奉納が済まされました。
見事羽黒山頂に梵天が立ちました!!#羽黒山梵天祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/YQT4je31QP
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) November 18, 2023
梵天の奉納が終わると、続いては縁起物撒き。祝い餅をはじめお菓子等が撒かれ、これは見物客の皆様も嬉しいですね!
無事梵天が奉納され、三本締めからの縁起物撒き!お餅やお菓子等がどんどん撒かれ、これは盛り上がります!#羽黒山梵天祭り #オマツリジャパン pic.twitter.com/8KBuwGjErz
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) November 18, 2023
最後には社殿の前でお祓いや祝詞奏上等の神事が行われていました。
ちなみに社殿横の社務所では、お祭りに合わせた限定御朱印の頒布も実施されていたんです。これは要チェック。
露店もたくさん
梵天の通り道だった梵天ゆず街道には、たくさんの露店がお祭りに合わせて出ているんです!バナナチョコやじゃがバター等のお祭りグルメも楽しめますよ。
道に沿ってたくさんのお店が連なり、いろんなお祭りグルメが味わえそうですね。
北関東のお祭りといえば「煮いか」が定番ですが、上河内でもその姿を見ることができます。良い香りを漂わせていて、常に人が集まる人気のお店でした!
ボールすくいのような遊べる露店もあり、こちらを賑わすのは地元の子ども達。
そして上河内周辺は柚子が有名なんだそうですが、朝採れの柚子が販売されているというのも地域性がありますね。また柚子と一緒に並ぶのは朝採れの白菜。この二つを合わせて買って帰れば、鍋が作れそうなところ。
アクセス
■上河内地区まで
・宇都宮駅より車で30分。上河内地区に複数の無料駐車場が設置されていますので、「上河内地区まちづくり協議会」のホームページでご確認ください
■上河内地区から羽黒山神社まで
・上河内地区市民センターより周回バスが運行(羽黒山頂への道はお祭りに際して通行止めになっていますので、羽黒山神社へ行く際はこちらの周回バスをご利用ください)
毎年11月第三土曜日とその翌日に二日間で開催されている「羽黒山梵天まつり」。勇ましく進む梵天の姿を見に、ぜひ上河内へ来てみてください!