千葉県習志野市にある「谷津バラ園」は、世界各地のバラ約800種・7,500株を有するバラ園。こちらがちょうど満開を迎えた頃、バラ鑑賞を楽しんできました。京成電鉄谷津駅から徒歩約5分と近く、ほどよい広さで工夫が凝らされていて、観賞しやすいバラ園です。あっと驚くバラスイーツも必見!
2023年は、早めの開花を迎えている春バラ。谷津バラ園のバラも、ほぼ全品種見頃のようです(2023年5月15日現在)。
こちらの記事では、2022年に訪問した際の現地レポートをお届けします。今年、谷津バラ園に行こうと思っている方はぜひ参考にしてください。
目次
園内一望!バラと緑と噴水が広がる癒し空間
谷津バラ園は約12,600平方メートルという広さですが、ほぼ四角くて園内全体が見渡せます。全体をゆっくり散策するにも、まずお目当てのコーナーに向かうにも、目処が立てやすい構成。
約800種ということで、ピークの園内はこんなに色鮮やか!多種多彩なバラが咲き誇ります。
園内には、「赤色のバラのみを集めたコーナー」や
「白色のバラのみを集めたコーナー」など、さまざまなテーマで区切られていて、各所で楽しめました。
バラのパーゴラに大アーチなど、バラ園ならではの見どころも
入口を入って右手には、バラで埋め尽くされた壁の先に大パーゴラ(藤棚のような、植物を絡ませる棚)があります。
柱に絡むつるバラも満開!つるバラは小ぶりで可愛らしく、たくさん咲いていると華やかですね。ベンチが多く配されて休憩もしやすいです。
中央付近には壁泉もあり、洋風庭園らしくお洒落。
さらに奥に行くと、約50メートルのバラの大アーチが。
バラも可愛らしく咲いていますが、緑が涼やかで、ちょうどいい休憩スポットになっています。
このバラの大アーチの後ろにも通路があり、少し高台になっているのですが、その端近く(入口から見て左端)には「園内を一望できる絶景スポット」があり…
確かに!園全体がちょっと高いところから見渡せます!
淡いオレンジ屋根の建物は管理棟ですが、緑濃い園内のいいアクセントになっています。後ろのシュロの木とあいまって、とても可愛くて絵になりますね。
絶景スポットからさらに奥(入口から見て奥の左端)に行くと、小さな噴水のある池がありました。
鮮やかな新緑が涼し気です。
池の近くには「青バラコーナー」があります。「不可能」の代名詞でもあった青バラ。自然界には存在しない色なので、青いバラを作り出すことは長年の夢だったと言われています。
次は園の中央付近に行ってみましょう。中央には噴水があり、一直線に連なる水場が景観のアクセントになっています。
中央の噴水の正面に回ってみると…
緑のもこもこしたものがたくさんで、子供も喜びそうですね。大きくて丸いのは、習志野市のご当地キャラ「ナラシド」です。真ん中寄りの、ナラシドより小さく、耳や手足があるのは…
どうやら、千葉県の公式キャラクター「チーバくん」のようです。真っ赤なチーバくんが緑色だと、ずいぶん印象が変わりますね。
バラを識る、香りを楽しむ
他にも、バラの新品種を集めたコーナーや、各国の王室や日本の皇室ゆかりのバラを集めたコーナー。
「ダマスククラシック」「スパイシー」「フルーティ」といった、バラの6種類の香りの体験ができる「香りの庭」など。
バラに詳しい人にも見ごたえがありますが、のんびり花を眺めたいだけの人も、花と庭園の美しさをシンプルに楽しめます。
全体を散策がてら鑑賞して30~40分、写真を撮りながらゆっくり見て回っても1時間程度で回れると思います。私は、全体をあちこち細かく見ながら撮影しながらで80分程度でした。
ベンチに座ってのんびり過ごすもよし、気になるバラだけをさくっと見て回るもよし。ちょっとした気分転換に立ち寄るにもちょうどいいスケールです。
バラスイーツがいっぱい!注目は「薔薇咲く餡パフェ」
園内には飲食スポットはなかったのですが、入口を出てすぐ右手に飲食できる休憩コーナーがあり、物販も行っていました。
いろいろとバラに関するスイーツがありますね。バラアイスやローズヒップティーなど、バラ園の定番品もありますが、私が注目したのは…
「薔薇咲く餡パフェ」
アイスの上に乗ったバラがなんとも愛らしい。このバラ、名前のとおり餡でできているのですが、繊細な花びらの形が見事!
お味はというと、餡でできたバラは甘さ控えめの上品な味。カップに入ったアイスは、上にバニラ、その下にバラアイスが入った二層になっていました。
餡のバラは1つ1つ手作りだそうで、少しずつ色や形が違います。「薔薇咲く餡パフェ」は800円(税込)と、「バラアイス」の300円(税込)を比べるとちょっとお高いですが、珍しいしSNS映えもするのでお勧めです。バラが餡なので溶けないのも、SNS映えを狙うにはポイントが高い!ちなみに餡のバラだけでも「バラの上生菓子」350円(税込)として販売されていました。
※価格は2022年5月現在。
実は巨人軍発祥の地は千葉だった!?
もうひとつ、ちょっと変わった見どころをご紹介します。
谷津バラ園の入口そばには、「読売巨人軍発祥の地」の記念碑があります。読売巨人軍といえば、100人中100人が「東京」をイメージするでしょう(そして初期の名称は「東京巨人軍」でしたが)。
その発祥の地がなぜここなのか…といいますと。日本では昭和初期に、何度かアメリカメジャーリーグの選抜チームを招聘したことがあり、昭和9年に招聘した際には六大学野球の選手を中心にした全日本チームを組んで迎えました。そのチームが練習を積んだのが、この谷津にかつてあった谷津球場だったそうです。のちに東京読売巨人軍(今の読売巨人軍)が結成された際、その全日本チームが母体となったので、ここを読売巨人軍発祥の地と呼んでいるのだとか。
記念碑の前には、歴代巨人軍の有名選手の手形が並んでいました。野球ファンでなくても知っているであろう選手の名前が並んでいるのが、さすがです。
まとめ
2023年、谷津バラ園の春バラは見頃を迎えています(2023年5月15日現在)。
緑多い谷津公園の中にあり、京成電鉄谷津駅からは住宅街を抜けて徒歩5分ほどの谷津バラ園。入園料もバラの最盛期で550円(税込・2023年5月現在)とお手頃です。また、毎週月曜日は休園日となっていますが、春バラが美しい5月1日〜6月30日の期間は休園しないようです。また、春バラだけでなく、10月中旬~11月上旬には秋バラも楽しめます。
花や緑に包まれてほっと一息つきたくなる、街なかのオアシスのようなバラ園でした。