下総国一宮の文字が記される香取神宮
全国各地の神社や寺院では参詣の記念に御朱印を頂くことができます。朱印帳に訪れた神社や寺院の御朱印が並ぶと、貴重な思い出となり写真とは趣の異なる味わいが滲み出てくるものでしょう。千葉県香取市に社殿を構える香取神宮は下総国一宮としての高い格式を備え、御朱印には下総国一宮の文字が記されます。
香取神宮では拝殿の東に御朱印受付が設置されています。
特色のある御神札やお守りがずらりと並ぶ授与所
拝殿の西に設けられる授与所では、家内安全、商売繁昌などの御神札の他に、交通安全、厄除、合格祈願、安産、心願成就など願い事のお守りが揃っています。
初代の神武天皇の即位18年後に創建されたと伝わる香取神宮
香取神宮は、初代の神武天皇の即位18年後に創建されたと伝わります。経津主大神(ふつぬしのおおかみ)を御祭神として祀っています。古くから国家鎮護の神として皇室から篤い崇敬を受け、明治維新前には伊勢神宮、鹿島神宮とともに神宮の称号を戴く3つの神社となっていました。神宮の玄関には朱塗りの大鳥居が建てられています。
朱塗りの大鳥居を潜ると両側に石灯籠が整列する表参道が総門に導いてくれます。
総門を潜って東に向かうと、入母屋造りで作られた楼門の堂々とした姿が目に入ります。1700年に建造された門の楼上の額は、東郷平八郎の筆によるものです。
楼門の正面に、屋根に千鳥破風が施された拝殿が神々しい姿を見せてくれます。拝殿から奥に幣殿、本殿が繋がります。本殿は1700年に徳川幕府によって造営されました。黒漆を基調とした色合いに極彩色の彩りが加えられ御神威を感じることができます。
拝殿の前に育つ大杉の御神木は推定寿命1000年と言われています。拝殿西の三本杉は、源頼義がこの杉に天下太平、社頭御栄、子孫長久を祈った際に、三又に分かれたと伝わります。
拝殿前から旧参道を西へ100メートル前後の奥宮では、経津主大神の荒魂を祀っています。奥宮近くの要石は、地震を惹き起こす大鯰を抑えるため、地中深くまで差し込んだとされる霊石です。
土産物店や飲食店が軒を連ねる大鳥居に向かう参道
香取神宮に公共交通機関を利用して訪れる場合は、JR成田線の佐原駅から路線バスに乗車して15分前後です。バス停から大鳥居に向かう参道の両側には、土産物店や飲食店が軒を連ねています。
千葉県香取市に社殿を構える香取神宮は、初代の神武天皇の即位18年後に創建されたと伝わります。古くから国家鎮護の神として皇室から篤い崇敬を受け、下総国一宮としての高い格式を備えています。