毎年8月19日と20日、秋田県鹿角市で「花輪ばやし」が行われます。
ユネスコ無形文化遺産「花輪祭の屋台行事」で知られる絢爛たる屋台の競演が見られるこのお祭り。この記事では、2022年の現地レポートとともに2023年の開催情報をお届けします。
秋田・鹿角花輪の夏祭り
秋田県の北東部で青森県・岩手県との県境に位置する鹿角市。市内には古くから花輪城(花輪館とも呼ばれる)が置かれ、県境の街と言うこともあり戦国時代には安東氏(秋田氏)と南部氏による攻防が繰り広げられた土地でもあります。その中心部にある花輪地域が、毎年8月19、20日の二日間で開催されるお祭り「花輪ばやし」の舞台です!
花輪ばやしは、花輪の市街地を勇壮に10基の屋台が練り歩くことで知られている夏祭りで、神田囃子・祇園囃子と共に、日本三大ばやしに数えられています!起源は平安末期と言われ、また2016年にはユネスコ無形文化遺産にも登録されるなど、古くからの歴史あるお祭りの風景を今に伝えております。
8月19日、3年ぶりの開催となるとのことで、お祭りの会場へとやってきました!市街地各所で見どころがあり、これは楽しみです!
御旅所詰からスタート
花輪ばやしは夕方からはじまります。17時半、各所から屋台の運行がスタートしました!
2つの町が出会い、提灯で挨拶を行っていきます。
2基が並び、御旅所へと進んで行く屋台!
太鼓、笛、鐘の音とお囃子が響き渡ります。町中へとのその音が広がり、お祭りの到来を知らせているようです。
日も傾き暗くなりはじめた頃合い、続々と屋台が集まってきました!
各町ともに、浴衣でお祭りに参加しているのは風情がありますね!
屋台は目指す先がこちら。御旅所です!そしてこの御旅所に屋台が集まることを、御旅所詰と呼んでいるんだとか。
こちらの御旅所ですが、花輪の総鎮守で山間に位置する幸稲荷神社の里宮になります。
18時半頃、御旅所の前には各町の屋台が集まってきました!
日も暮れかかる中、ライトアップされた屋台が美しいです。
さあ、各町の男衆が御旅所へと向かっていきます。
提灯を片手に、儀式がはじめられました。
神職の方も現れ、神事が執り行われていきます。
整列している男衆の足元に置かれた提灯も味がありますね!
そしてここで行われるのが見どころの一つ、サンサ!「サンサンサントセ、オササノサントセ、ヨイヨイヨーイ」の掛け声が三度高らかにかけられます!
先週末は鹿角花輪の花輪ばやしへ。お祭りのスタートを飾る御旅所での“サンサ”がカッコよかったです!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/FyETihkWrA
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
町踊りの披露、駅前へ屋台が勢揃い
御旅所前でのサンサが終わると、あたり一面は暗くなっていました。ここからは各屋台が鹿角花輪駅前を目指して運行して行きます!
もちろん、お囃子も奏でられますよ!提灯にも煌々と火が灯り、一層お祭りが盛り上がってきます!
花輪ばやし。御旅所での神事が終わり、再び屋台でお囃子が奏でられはじめた様子です!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/8josVhyyHE
— 高橋佑馬|お祭りライター (@yuma_walking) August 28, 2022
どんどん屋台が出発!動き出す順番でお囃子が奏でられはじめるのもポイントです。
アーケードのある商店街も進みます!
屋台より一足早く鹿角花輪駅前の広場へとやってくると、こちらでは町おどりが。
いろいろな曲に乗せて踊られていきます!
駅前広場につながる通りへと目を戻すと、突入を待つ屋台が並んでいました。
花輪ばやしの見どころ、駅前行事の開始を待ち一列に並ぶ屋台の数々。屋台ごとに少しづつお囃子の違いがあるのも魅力です!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/Z0vQufIteK
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19時50分、初日の最大の見せ場である駅前行事がスタートします。屋台が駅前広場へと突入してきました!
10町の屋台が、続々と現れ歓声が上がります!
今日一番の盛り上がりで奏でられるお囃子もたまりません!
ずらっと一列に並ぶ屋台はまさに壮観!
花輪ばやしと書かれた提灯が並ぶ光景は美しいですね!
屋台が並び終わったところで、再び駅前でもサンサが披露されます!
花輪ばやしの見どころ、駅前行事のフィナーレにサンサが行われる、花火まで打ち上がりました!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/atIwDTiugR
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お囃子をある程度奏であった後、この余韻に浸っていたいところですが、屋台は次の目的地に向けて動き出します。
さあ、屋台が次々に駅前広場から退場です。
退場の際も、お囃子での盛り上がりは欠かしません!
駅前行事が終わり、各町へ帰って行く屋台です!#花輪ばやし #祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/9qdB6CP6Wj
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このタイミングで、なんとサプライズ花火まで上がりました!お祭りにさらに花を添えてくれます。
これだけの大輪の花火まで!
なんと、サプライズ花火まで上がりました!#花輪ばやし #祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/skHCEi42hr
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夜通しの運行、見どころは稲村橋
花輪ばやしのすごいところは、なんとお祭りが夜通し行われるところです!駅前広場を出た屋台は各町内を回った後、町西部を流れる米代川に架かる稲村橋を目指します!翌2時頃、橋の袂で再び屋台が整列しました。
真夜中ですが、お囃子の熱気はさらに上がってきています!
稲村橋に差し掛かる手前で、男衆が集まっての儀式が行われました。
儀式が終わったところで、屋台が橋に差し掛かります。
一列に稲村橋を渡る屋台。深夜に煌々と光る集団。ここでしか味わえない特別な光景です。
花輪ばやしは、なんと夜通し行われるお祭りなんです!その夜中の見どころの一つ、稲村橋へ続々と屋台がやってきました!#祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/e0559ws10k
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どんどん合いの手の声も大きくなっているよう。この雰囲気は気持ちを昂らせてくれます!
稲村橋へと、どんどんやってくる屋台。深夜でも、夜空へと高らかにお囃子が響き渡ります!#花輪ばやし #祭り #オマツリジャパン #秋田 pic.twitter.com/zj3sJxdKjF
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稲村橋の上でも、見事に屋台が一列に並びました!この後は明け方の枡形行事を経て、各町へと屋台は帰っていきます。
お祭りグルメに秋田名物が登場
お祭りへやってきたら、露店でグルメも楽しみたいですよね!花輪ばやしでもたくさんの露店が立ち並んでいました。
夜になると明かりが灯り、夏祭り感をさらに演出してくれます!
お祭りグルメの定番、焼きそば、お好み焼き、たこ焼きなどと並び、花輪ばやしで目立ったのが東北や秋田名物の数々。こちらでは玉こんにゃくが提供されていました!
鹿角が発祥と言われるきりたんぽの焼き物もありましたよ!
同じ秋田のB級グルメ、横手やきそばの姿も!もういろいろ食べたくなっちゃいますね!
食べるだけでなく、金魚すくいなどの遊べる露店があるのも嬉しいところ!
周辺情報・アクセス
お祭り期間中の駐車場にもなっている道の駅かづの。こちらに祭り展示館があり、花輪ばやしについて知ることができますよ!
また鹿角はお祭りの宝庫の市。花輪ばやしだけでなく、他のお祭りもぜひチェックしてみてください!
お祭りだけでなく、きりたんぽ発祥の地でもある鹿角。市内ではきりたんぽを購入、食べられるお店が複数ありますので、こちらも注目です!
■鹿角花輪駅へのアクセス
・盛岡駅からいわて銀河鉄道、JR花輪線(乗換不要)で約120分 ※快速花輪ばやしが設定される年もあり
・盛岡駅から高速バス みちのく号で約90分
・大舘駅からJR花輪線で約50分
2023年の開催情報!
日程:
2023年8月19日(土)、20日(日)
19日17:30〜翌6:00ごろ、20日11:00〜翌3:00ごろ
場所:
JR鹿角花輪駅(秋田県鹿角市花輪下中島)周辺