12月31日、大晦日に打ち上がる「除夜の花火」があると聞いて、見届けずにはいられなかった。
新潟県南蒲原郡田上町。風雪舞う田んぼの畔にひとりカメラを構えていた。あたりは見渡す限りの雪原。ここは、春先から秋にかけて本州最大の田園風景が広がる越後平野だ。
本当に大晦日の20時に花火は打ち上がるのか。首都圏を中心にコロナ禍の第三波が本格的に到来し、「静かな年末年始」が呼びかけられた2020年の暮れ。さらに新潟には寒波まで到来していて、「風が吹かなければ大丈夫でしょう」という主催者の言葉を必死に信じるしかなかった。