午前6時の大太鼓の音とともに、表大門からなだれこむ参拝者たち。彼らは本殿を目指し全力疾走し、えびす様への新年初参詣を目指します。これが、えびす宮総本社「西宮神社」の十日えびす開門神事・福男選びです。
迫力ある走り参りの様子や、見事一番を獲得した縁起の良い「福男」の存在はニュースでも報じられ、福男選びは全国的に広く知られるようになりました。
ところで、えびす信仰は日本全国に浸透していますが、福男選びは西宮神社独特の神事だそうです。福男選びはなぜ始まり、どのような歴史を歩んできたのでしょうか?
今回は文化人類学、民俗学の研究者であり、長年西宮神社の開門神事講社を務める荒川 裕紀先生に、時代の変化とともに移り変わってきた、福男選びの意味やカタチについてお話をお伺いしました。
荒川 裕紀( ...