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段ボールの獅子頭がかわいい!ワークショップで子どもたちに伝えたいメッセージとは?

更新日:2021/10/15 いなむ
段ボールの獅子頭がかわいい!ワークショップで子どもたちに伝えたいメッセージとは?

獅子頭を作ったことはありますか?頭を噛むのは見たことがあるけど、実際にはどうやって作るのだろうと疑問に思う方も多いはず。能登半島の中部・七尾市にある、のと里山里海ミュージアムで、2021年10月10日に獅子頭の制作ワークショップが開催されました。ゲスト講師は、富山県射水市で獅子頭の制作を行っている久宗獅子舞工房の高畠久宗さんです。

子連れの親子を中心に約10組が参加し、段ボールを使った簡易的な獅子頭の制作が行われました。なぜ今この時期に、獅子頭の制作ワークショップなのか?それを通じて伝えたいメッセージとは何か?を探るべく、現地に伺ってきました。

獅子頭の制作ワークショップを開催!

会場となった「のと里山里海ミュージアム」は七尾ICのすぐそばに位置し、七尾駅からはバスと徒歩で約20分の場所にあります。能登歴史公園の一角にある施設です。広大な敷地内には普段から散歩をする人や遊びに来る人も多く、地域の憩いの場となっています。この場所で獅子頭の制作ワークショップが開催されました。

館内に入ると、既に段ボールの獅子頭の見本が置いてあり、ワークショップ開催に向けての準備が行われていました。左が完成品で、右が作る前の原型です。今回のワークショップでは、この段ボールの型に、色紙を貼ったり、紙コップを使って角や耳を付けることになっています。

タイムスケジュールは以下の通りです。昼休憩を挟む形で、午前・午後に分かれて、獅子頭の制作が行われました。

こちらが今回の講師である、久宗獅子舞工房の高畠久宗さん。まずは講師の自己紹介に始まり、普段獅子頭をどのように制作されているのか、今回はどのように獅子頭を作っていくのかという説明もされていました。

動画を見ながら獅子頭制作について説明をする場面もありました。子供達は獅子頭が実際に制作される工程について、新鮮な驚きとともに興味深く見つめていました。

それから、獅子頭の制作がスタート!段ボールの全面に両面テープを使って、色紙を貼り始めました。親子での共同作業の中で、こうやって貼っていけばいいのか!などと子供は作り方のコツを学びます。

この紙コップは角と耳の部分になる部分。材料は全て用意されているので、あとは組み立てるだけです。そんな感じで、ペタペタ両面テープで貼り付けて、子供は徐々に獅子頭作りにのめり込んでいきます。

できた獅子頭がこちら!目や耳、口、角などの基本的な構造に変わりないものの、子供によってはそれをアレンジして、髭のようなものをくっつけたり、文字を書いてみたり、思い思いの獅子頭ができました。

写真提供:久宗獅子舞工房

外の芝生の上で、お囃子の音に合わせて、完成した獅子頭を持って輪を作り踊る姿は本当に楽しそう!足と腕を動かして、ぎこちなくも懸命に前の人についていきます。子供達にとっては、獅子頭が自分の頭よりも大きいのでとても重そうにも見えますが、段ボールならその心配もありません。

写真提供:久宗獅子舞工房

子供達にとっては、なかなか経験することのできない、本格的な獅子頭作りを経験することができました!今回のワークショップの流れについては、久宗獅子舞工房のYoutubeチャンネルでも振り返りの動画が上がっているので、ぜひご覧ください。

久宗獅子舞工房のfacebookページはこちら

地域の祭り文化に興味を持ってもらうため

今回、獅子頭の制作ワークショップ開催の狙いは何だったのでしょうか?
企画したミュージアムのスタッフの方によると、次の企画に向けてネットで調べる中で久宗獅子舞工房が獅子頭作りをされていることを知ったそうです。

「七尾市の祭りでは獅子舞を普段実施する地域が多いものの、なかなか詳しいことまで知らない子たちも多く、能登の暮らしを紹介する企画として、今回のワークショップをして頂くことにしました」とのこと。また、「祭りが途絶えがちな部分もあるので、地域の文化に興味を持って、祭りにも参加してもらうきっかけにもなれば」という思いもあったのだとか。

確かに自分の獅子頭を作ることで、獅子舞のことについてもっと知ろうという好奇心も湧いてくるのでしょう。

耳が動く!本物志向で想像力も刺激される

今回、ワークショップを取材させていただき、個人的には、普段獅子頭に触れることは滅多にない幼児、女子がこのワークショップに多数参加していたのは印象的でした。

獅子舞の工房をされている方が、その制作工程をシンプルに分かりやすくしたものを、参加者が実際に作って体感することで、普段触れることのない獅子頭や獅子舞に対して想像力を働かせる貴重な経験ができたに違いありません。

また、獅子頭の耳の留め具がキラキラと光る装飾が施された針金だったことや、耳が動くように取り付けられていたことも印象的で、装飾性と機能性を兼ね備える形での獅子頭の制作だったことが窺えます。

のと里海里山ミュージアムの迫力ある展示

今回の獅子頭制作ワークショップが開催されたのが、「のと里海里山ミュージアム」という場所でした。自然や文化など様々な観点から、能登半島の特色を紹介する展示が常設で行われており、しかも無料で入館することができます。正面玄関を入ると、その大迫力の展示にびっくりです!

能登のお祭りに関する展示も行われています。高さ十数メートルの巨大な灯籠が登場し疫病退散などを願う「キリコ祭り」、囲炉裏や火鉢にあたっているとできる「火だこ」を怠け者の証として剥ぎ取りに来る来訪神「アマメハギ」、大陸の渡来神を祀り天狗面をつけた猿田彦が鉦(かね)、太鼓に合わせて踊りながら祭りを先導する「お熊甲祭」など、能登半島には本当に様々な独自のお祭り文化が存在します。

これらは半島という地形的な特質を少なからず受けて、大陸からもたらされた異文化を受容した結果ともいえるでしょう。

そのような中、獅子舞も能登半島の各地で受け継がれる重要なお祭り文化の1つです。金沢から伝わった加賀獅子もあれば、海側の富山県氷見市方面から伝わった氷見獅子、能登半島で生まれた能登獅子など様々な形態があり、それらが混ざり合っています。今回の獅子頭のワークショップを経験することで、獅子舞や常設展の内容にも興味を持ってくれる子供達が少しでも増えてくれたらと感じました。

<のと里山里海ミュージアム>
休館日:火曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間:9:00~17:00
入館料:無料
住所 :石川県七尾市国分町イ部1番地 能登歴史公園(国分寺地区)内

のと里山里海ミュージアムのホームページはこちら

この記事を書いた人
オマツリジャパン オフィシャルライター
獅子舞マニアです。ライターやカメラマンをしています。趣味は、獅子舞の鼻を撮影することです。その他クレイジーな祭りにも潜入します。

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