日本の政治の中心は江戸時代に東京に移りましたが、天下の台所は変わることなく大阪が経済をリードし続けています。無数の商人が商売を競う関西地方では各地で、年始に商売繁盛を願う行事が行われています。1月9日から3日間行われる「十日戎」では、軽やかなお囃子に合わせて、「商売繁盛で笹持って来い」と歌われるのです。大阪府吹田市に社殿を構える高浜神社では、「戎大黒祭」が開催されています。
高浜神社の創立年代はつまびらかにはなっていませんが、5世紀前後の大和朝廷の時代に、河内の国で権勢を誇った豪族の次田連(すきたむらじ)の一族がこの地に移り住んだ際に、氏神神社を造営したのが始まりとされています。