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「えべっさん」は関西の新春の風物詩!大阪・兵庫・京都の「十日戎」12選

2023/12/28
2024/1/1
「えべっさん」は関西の新春の風物詩!大阪・兵庫・京都の「十日戎」12選

関西で、1年の始まりにまず最初に行われるお祭りは?といったら、「えべっさん」こと「十日戎(とおかえびす)」ですよね。
1月10日の早朝に「開門神事福男選び」が行われる西宮神社、例年、芸能人や福娘の登場に沸く今宮戎神社、東映の女優さんが籠でやってくる京都ゑびす神社の「三大えびす」と称される三社をはじめ、数々のえびす様のお社が大勢の参拝客でにぎわいます。

この記事では、大阪・兵庫・京都で十日戎が開かれる主な神社を、過去の詳しい現地レポートを交えつつご紹介します。ぜひお出かけの参考にしてくださいね。

(この記事は2023年1月に公開されたものを再編集しています。2023年12月27日編集部更新)

そもそも「十日戎」「十日えびす」とは?

主に近畿以西で商売繁盛、漁業の神「えびす様」を祀る神社で、毎年1月10日と前後を合わせた3日間開かれる祭礼が「十日戎」「十日えびす」です。関西では新しい一年の商売繁盛や家内安全、開運を願って初詣よりも賑わうほど人気のお祭りで、「えべっさん」の呼び名でお馴染みですね。

たいては1月9日を宵戎(よいえびす)、10日を本戎(ほんえびす)、11日を残り福とし、縁起物の福笹とそれにつける小判や米俵、鯛などをかたどった「吉兆(きっちょう)」とも呼ばれる飾り物を買い求める人々で賑わいます。他にも縁起物として、えびす様やおかめの顔を付けた福箕(ふくみ)や熊手などもよく売られています。

熊手といえば、関東の寺社で毎年11月~12月の酉(とり)の日などに盛大に開かれ、縁起物の熊手市がたつ「酉の市(とりのいち)」に通ずるものがありますが、関東では十日戎はほとんど行われていません。ごくわずかですが、鎌倉本覚寺で1月10日に、浅草神社では「廿日戎(はつかえびす)」の呼び名で1月20日に開催されています。

他には、例えば商売の街である日本橋本町の宝田恵比寿神社や、西宮神社からえびす様を勧請した恵比寿の恵比寿神社などで、毎年10月20日に名物の「べったら漬け」を売る「べったら市」がたち、賑やかにお祭りが行われています。これらも別名「廿日戎(はつかえびす)」と呼ばれています。

ではここから、大阪、京都、兵庫で十日戎が行われる主な神社を紹介しましょう。

【今宮戎神社】十日戎

「日本三大えびす」の一つと称される今宮戎神社の十日戎は、期間中に約100万人もが参拝するという最大規模を誇る盛大なお祭りです。

例年は、グリコ看板の「えびす橋」のたもとに戎舞台が臨時設置され、伝統芸能や演奏の奉納、お笑いのステージなどが披露されます。また、芸能人や福娘、芸奴さんたちを駕篭に乗せた「宝恵駕(ほえかご)行列」が、今宮戎神社に向かってミナミの繁華街を華やかに練り歩き、神社周辺にはグルメの露店が立ち並びます。

福笹と吉兆の授与も行われます。吉兆の種類が非常に多くて選ぶのに迷ってしまいますが、高倍率の中選ばれた福娘の皆さんが笹に吉兆を取り付けてくれます。詳細は今宮戎神社公式サイトなどでご確認ください。

【西宮神社】十日えびす

兵庫県西宮市の西宮神社は、日本全国のえびす様を祀る神社の総本社であり、「日本三大えびす」の一つに数えられています。他の神社と同様に福笹や福箕、熊手などの縁起物が並び、境内には茶屋があり、今では珍しいお化け屋敷も登場。ですが、最大の特徴は独自の「開門神事福男選び」があることでしょう。

1月10日の午前0時にいったん閉じた表大門(おもてだいもん)、通称「赤門」が午前6時に開かれると、外で待っていた参拝者が一斉に230m離れた本殿へ「走り参り」をします。これが開門神事で、西宮神社独特の伝統行事です。本殿へ早く到着した1番から3番の人はその年の「福男」として認定され、認定証・ご神像・副賞などが授与されます。

十日えびすの詳細は、西宮神社公式サイトの「正月・十日えびす」で、開門神事福男選びの詳細は「開門神事福男選び」のページでご確認ください。


【京都ゑびす神社】十日ゑびす大祭(初ゑびす)

もう一つの「日本三大えびす」に数えられているのが、京都市東山区の京都ゑびす神社です。福笹はこの神社から始まったともいわれ、バラエティ豊かな福笹飾りや熊手などの縁起物が授与されています。

最も特徴的なのは「宝恵かご社参」でしょう。太秦映画村から、東映の女優が松竹梅や縁起物で飾られた紅白の宝恵駕籠(ほえかご)に乗り込みやってきます。参拝した後は、デパートや金融機関などを巡り福笹を配ります。商売繫盛・家運隆昌を願い京都の初春を祝う行事です。

詳細は、京都ゑびす神社ホームページ十日ゑびす大祭の案内ページでご確認ください。

【堀川戎神社】堀川戎のえべっさん

ミナミの今宮戎神社に対して「キタのえべっさん」あるいは「堀川のえべっさん」として親しまれている堀川戎神社の十日戎。京都ゑびす神社に代えて「日本三大えびす」の一つとして称する説もあります。

1月9日~11日までの3日間は門を閉じず、深夜でも福笹などの縁起物を授与しているのが特徴の一つ。また、上方の落語家や漫才、奇術師の芸能人が交代で授与所に登場し、面白おかしく福笹を授与してくれたり、各日午前中には、関西演芸協会の芸能人によって、「しころ(錣)」という縁起のいい芝居芸能の演奏と演舞の奉納もあります。

詳細は堀川戎神社公式サイト十日戎の案内ページでご確認ください。

 

 

三大えびすの他にも個性的なえべっさんがいっぱい!次のページでご紹介

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