武射祭
鹿児島の伝統行事「七草参り」の行われる正月7日、新田神社においては古式ゆかしく武射祭が執り行われる。
本祭典の起源は定かではないが、新しい年の天下泰平、五穀豊穣、悪疫退散、開運招福を祈念する特殊神事で、宮中の射礼の流れをくみ、史料の中に鎌倉時代、流鏑馬を行っていたことが記載されており、一説には600年以上の歴史があるとされている。
祭典の流れは本殿での神事のあと勅使殿前にうつり、宮司、神人(じにん)1名、武人2名、みくに幼稚園の園児数十名が弓矢を持って祗候、次に先祓、本殿外陣より取出した伝世の神鉾捧持者左右2名、直径1メートル50センチにおよぶ大的「七日的」捧持者左右2名の順で列をなし社殿の周囲を巡り、勅使殿前を通過する際には特に鐘と太鼓を打ち鳴らす。
その間楽を奏し同じように3回巡ったあとは鐘と太鼓の合図で今度は先祓、太鼓、笛、鐘、鉾、的、宮司、神人、武人、みくに幼稚園の順に行列を組み立てて表参道322段の石段を降りる。
この間も笛、太鼓による道中楽がある。進行途中境内中段にて古儀により止立、鐘、太鼓を鳴らし再び祭列を進め石段両脇の門守神社に留まり宮司以下祗候する。候する間、先祓、鉾持、的持は表参道蘭桂馬場(八幡馬場ともいう)の射場に向かい、予め竹を左右の柱にして、薦をかけて設けてある射場に鉾を立て、的を備付け整え、武射の儀がはじまります。