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ラブ&ピースな「豊年祭」に参加した海外勢、ど直球すぎる奇祭にヒーハーしてしまう!「日本人は草食って聞いてたけど…」

2023/3/21
2024/5/21
ラブ&ピースな「豊年祭」に参加した海外勢、ど直球すぎる奇祭にヒーハーしてしまう!「日本人は草食って聞いてたけど…」

奇祭とは、日頃の抑圧を開放する異次元の少子化対策!? 奇祭ハンターのまっくだ。今回は誤解を招く危険があるから「会社で見ちゃダメ!」シリーズの第三弾。「天下の珍祭」として名高い愛知の「豊年祭」の魅力を余すことなく紹介するゾ。それでは行ってみよう。

ラブ&ピースな春の祭り、豊年祭とは?

名古屋駅から名鉄線で約1時間。田懸(たがた)神社前駅で下車し、祭りの舞台となる田懸神社に到着。会場は午前中からズラリと出店が並び、参拝客も多く、すでにただならぬ熱気に包まれていた。

ちなみに田懸神社の御祭神は二柱。荒神スサノオノミコトの孫にして農業を司る五穀豊穣の守護神、御歳神(ミトトトシノカミ)と、子孫繫栄の女神である玉姫命(タマヒメノミコト)だ。五穀豊穣と子孫繁栄という相性が良過ぎる二柱(バディ)がそろった田懸神社は、子宝、安産、カップル円満、商売繁盛、厄除けの神様として古くから崇拝されてきたのだ。

この田懸神社で、毎年3月15日に行われているのが豊年祭。男性のシンボルを模した大男茎形(おおおわせがた)を毎年新しくヒノキで作製。それを厄男たちが神輿に担いで奉納し、五穀豊穣、万物育成、子孫繁栄、そして世界平和を祈願するお祭りだ。この祭りは昔の歌で「野も山も みなほほえむや 田懸祭」と詠まれたという。

さぁここからは、そんな自然すらも笑わせよるラブ&ピースな豊年祭を楽しむための5つのポイントをエキサイティングに解説していくぜ!ヒーハー!

①霊験あらたかな玉をスリスリしてヒーハー!

神社に着いたらまず参拝が常識というもの。本殿より先の奥宮付近にはここでしか拝めない秘宝があると聞き、早速行ってみた。

それがここ珍宝窟(ネーミングセンス!)。ふっ、リンガ(男根の石像)だけでなく、玉の像まであるとは!

石碑には「双玉ノ右ヲサスリ……双玉ノ左ヲサスリ……」とある。要するに二つの玉の右をさすると金運、左をさすると恋愛運が向上するらしい。ならば選択肢は1つ。

そう、二兎追う者しか二兎を得ず!写真の美女のように両の玉をダブルでさするのが大正解。ターンテーブルをキュキュッとスクラッチするDJ気分でさすってみよう。ヒーハー!

ちなみに珍宝窟の隣にある奥宮は、鐘もしっかり男根。はっ、ということは……。

うん。やはり、ご本尊も男根だった。ふっ、予想はしてたがな。

なお神社では縁起物の豊年絵馬のほか、えんぎ布や男茎形のお守りを購入することもできる。また、豊年祭ならではの御朱印も要チェックだ。

②攻め攻めフードをカプっとやってヒーハー!

時刻は12時前。そろそろ腹が減ってきた頃。幸い祭り会場には屋台が豊富にある。食べ物の調達には事欠かない。もちろん普通の出店もあるが、ここでは豊年祭ならではの胸騒ぎの攻め攻めフードたちを紹介しようじゃないか。

神社横にあるスーパーの前ではある物の特設販売会場が設けられていた。アチアチのカップルが熱視線を送るその先にあるものとは?

そう。こういった祭りではもはや定番とも言えるアレの形状をした「さずかり飴」(Kid-luck Candy)。

境内の屋台では通常のチョコバナナに混じって特殊な形状をしたばなちん(攻め攻めのネーミングセンス!)も販売されていた。

飴やバナナじゃお腹が膨れないという方には、ビッグサイズのフランクフルトを小麦粉で包んで焼いた「珍宝焼」(だからネーミングセンス!)がおすすめ。

ベビーカステラのような皮だが見た目が全然ベビーじゃない「珍呆参」(中身はソーセージ)も、キレイなお姉さんが優しく爪を立てずに袋に包んでくれるぞ。ヒーハー!

屋台をはしごして回って集めた、攻めたフードをズラリと並べてみた。実際、何ともシュールな光景だ。「朝からお前は一体何をやっているんだ?」という冷静過ぎるツッコミは控えてもらいたい。

③ノリノリの海外美女とヒーハー!

祭を盛り上げるうえで欠かせないのが、どこからともなく集まってくる個性的なマツラー(見物客)たちの存在。特に豊年祭は外国人が多いのが印象的。ぼっち旅もちょうど虚しくなってきた頃合いに、彼らと交流をまた深めるのも一興というもの。

さっきの珍宝焼をワイルドに試食するところを快く撮らせてもらった。ヒーハー! あえて断言しよう。これはいたって真剣な国際交流であると!

リアル路線で生々し過ぎるのぼり旗にも臆することなく記念撮影。この積極性、見習うべし!

ネット販売でも利用したのか? どこで調達したのやら、ペニス・カチューシャとペニス・ピアスをして参戦する猛者たちの姿も。

「私が来た!」。ぼくらのヒーロー、ペニスマン(仮称)も外国人に大人気(てかこの御仁、数年前のかなまら祭でも見たような)。気になって話しかけると「こちらが本拠地です。4月のかなまら祭でまたお会いしましょう!」とのこと。ぼっち旅から熱い友情が生まれてしまった。こ、これが豊年祭。

④キラキラの五人の美女とヒーハー!

時刻は12時半頃。いったん田懸神社を離れ、約1キロほど離れた別の神社へ。そこは行列のスタート地点である御旅所(おたびしょ)であり、すでに神輿が控えているという。

御旅所に移動。13時頃、御前祭(御輿行列の出発神事)が行われ、そこに登場したのが古式装束で着飾り、小さな男根を小脇に抱えた美女集団「五人衆」だ。

彼女たちは、恋愛・良縁・子宝を望む人や19歳・33歳・37歳の厄年の人の中から公募、神聖なくじ引き(籤取式)で選ばれる。文字通り神に選ばれし五人のアイドルだ。はっ、俺たちの「五等分の花嫁」はここにいたのかっ!

彼女たちは、男根神輿よりも先行して行列に参列する。

慈愛に満ちた表情で赤ん坊を抱えるような姿はまさに天使、いや聖母と言うべきか。

神輿の奉納後、写真撮影にも気さくに応じてくれるぞ。またご利益があるので、木彫りの男根は必ずさわらせてもらおう。

度重なるチン事にもうお腹いっぱいだとはわかってはいるが、ここでようやく今回の祭りのハイライトである男根神輿の紹介だ。

⑤アゲアゲのシンボルに喝采してヒャッハー!

さて再び舞台は御旅所。神輿の正式な出発は14時だが、その前に数え年で42歳になる厄男たちによる予行演習も行われるのでそこがまずはシャッター・チャンスだ。

ちなみにヒノキ製の男根は、太さ直径60センチ長さ2メートル強。重さは何と400キロ近く(ジャイアントパンダ4頭分!)もあるのだとか。

時刻は14時を過ぎ、男根神輿がいよいよ神社を出発(誰が「珍撃の巨珍」だ!)。田懸神社まで約1キロの道を約1時間半かけてゆっくりと行進していく。写真は神社のある丘を下り切り、ひとまず休憩しているところ。この後、民家の密集する道を通って見物客がひしめく大通りへとくり出す。

民家の横を通り過ぎる巨大なフランクフルト状のアレ。あまりに日常離れした光景に、俺がいるのは本当に令和なのか、意識がクラクラしてきた。「すみません。今日が何年だかわかりますか?」。過去に飛んだタイムトラベラーのような質問を通行人に聞いてみたくなる。

奉納先である田縣神社前の大通りには大勢の群衆がつめかけ、ついに最高にアドレナリンが高まる瞬間が訪れた。フェス然とした壮観な光景に、俺の中のリトル・ピープルが世紀末暴徒化して「ヒャッハー!」と雄叫びをあげる。

そしてどこからともなく「回せ! 回せ! 回せ!」の大合唱が始まった。まさにアンコールならぬチンコールだ。勢いよく回転する巨大なフランクフルト。それに応じて群衆の熱も最高潮に。年齢も国籍も境界が溶解し、みんなが一つになる人類補完計画。イエス、ザッツ、祭り! 俺たちの祭りが帰ってきた!

実は2023年の今回、豊年祭が開催されるのは実に4年ぶり。群衆からも「この時を待っていたのは何年越しか!」という魂の絶叫が思わずもれた。

時刻は15時半前。無事に、男根神輿の奉納が終了。光り輝くその姿に、これを神々しいと言わずして何と言う?

時刻は16時。祭りのフィナーレを飾る「餅撒き」が行われた。「危険なので子供と老人は参加不可」「下に落ちた餅を拾うのは不可」「餅を投げるときは下投げのみOK」とルールが厳格なのが印象的だった。

今回の豊年祭はいかがだったであろう? 春らしい力強い生命力にあふれ、同時におおらかな笑いに包まれた実にエキサイティングな祭りだったかと思う。

「まだまだヒーハーしたい!」「男性のシンボル神輿が登場する他の祭りも気になる!」という方は、川崎の「かなまら祭」も要チェック。それでは、また次の奇祭旅で。

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