日本の獅子舞の最も古い形をご存知だろうか?
中国や朝鮮半島に由来する大陸系の獅子舞に関していえば、行列において神輿の先払い等の役割を担う「行道(ぎょうどう)獅子」が最も古い形態だ。これは飛鳥時代に伝来したといわれる。舞う獅子が主流となっている現代において、先払いをする獅子はどんな姿だったのだろう?
日本ではかなり数が少なくなったものの、この行道の獅子を見ることができる地域はある。その中でも、仏教伝来後の神仏混淆の面影を残す取り分け古い獅子があるという。それが、富山県魚津市に伝わる小川寺(おがわじ)の獅子舞である。
なぜ古い形が今に伝えられているのだろうか?そこには何か民俗芸能の伝承に関わる非常に重要なヒントが隠されているかもしれない。そのような興味から、2022年3月12日に小川寺の ...