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七五三、男の子と女の子で違うことは?年齢・由来・衣装を解説!

2021/11/8
2024/3/8
七五三、男の子と女の子で違うことは?年齢・由来・衣装を解説!

11月15日は七五三。せっかくの機会だから着飾らせてあげたいけれど、何を着せたらいいか悩んでしまう…という方が多いのではないでしょうか? ほかにも、現在ではスーツやドレスを身に着けることもあるらしいけれどそれはどうなの? そもそもなぜ男女や歳で違うの?と、一度考え出すとさまざなな疑問が気になってきてしまいます。

今回はそれら七五三における男女の違いや衣装について徹底リサーチ。浮かんだ疑問を解決して、晴れやかな気分で七五三に備えていきましょう!!
(2021年11月8日 編集部更新)

七五三が平日の場合はどうする?

七五三の日は毎年11月15日に固定されているため、平日になることもしばしばです。当日に参拝してお祝いしたいという方も多いと思いますが、平日のため少し難しいご家庭も多いかもしれません。

しかし、この日にちは絶対の決まりではありません。混雑を避けるために時期をずらしたり、「大安」の日などお日柄のいい日に変更したり、それぞれの都合にあわせて参拝の日を決めるのもよいでしょう。

元々は別の行事だった七五三

遥か昔、七五三はそれぞれ別々に行われていた3つの行事でした。3つは始まりも内容も別々のもの。しかし、子どもの成長を祈るという点はすべての行事に共通しています。

髪置き……生後、男の子・女の子ともに頭髪を剃っていたものを、3歳を機に伸ばし始める儀式のこと。平安時代末期には、公家のあいだですでに行われていました。

この儀式の際、綿白髪の冠を身に着けます。この時代では、3歳まで頭髪を剃ることで、その後、健康的な髪が生えてくると信じられていました。儀式を終えると赤子から幼児への仲間入りを果たしたことになります。

袴着……5歳男子がはじめて袴に足を通す儀式のこと。碁盤の上に恵方を向いて立たせ、知人の中で子孫繁栄・寿命長久の条件に近い人に、袴の腰紐を結んでもらいます。

こちらの行事も平安時代前後から行われていましたが、5歳男子だけのものではなく、3~7歳の男女で行われていました。5歳男子に限定し行われるようになったのは、江戸時代のこと。この日から袴を穿くようになる、大人の仲間入りを果たす日です。

 

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インスタグラム #神社フォトコンわたしと神社 開催中 . Photo by @chikaphotography417 . . 七五三詣 . 七五三は子供の成長の祝い感謝しご加護を祈願する神事です。 着物の小さな男の子が、お父さんお母さんと手を繋ぎ無邪気な顔でカメラを見ています。絵本の表紙のような素敵なお写真ですね。父母の愛情をたっぷり注がれて、神様のご加護を頂き健やかに成長して下さいね。 . @chikaphotography417 さま、ありがとうございました! . #七五三 #七五三詣り #袴着 #帯解 #髪置き #人生儀礼 . . @jinja_photocon では、応募作品の中から事務局お気に入りの写真を紹介させて頂いております(入賞選考は募集期間終了後、全ての応募作品を対象に審査員が行います)

神社フォトコンテスト(@jinja_photocon)がシェアした投稿 – 2018年 9月月10日午後8時37分PDT

帯解き……7歳女子が付紐を除いて、本式の帯をする儀式。「帯直しの儀」ともいいます。帯を結ぶのは、袴着同様おめでたい女性。帯はその女性より贈られるものを用います。この日から一人で帯を結び、大人の一員として扱われました。

この儀式がみられたのは、ほかの2つとは違い、室町時代~鎌倉以降のこと。当初の様子は諸説存在し、男女5歳または9歳で行われる儀式だった、といわれています。

3つの儀式は共通して、公家などの上流階級で行われていましたが、江戸時代に武家に広まり、中期には一般市民に浸透。各地へ広まっていくにつれて、行事が統合され、現在の七五三の原型となっていきました。

七五三が祝われるようになった背景とは?

七五三、それぞれの行事が行われるようになった背景には、行事が頻繁に行われていた時期の子どもの死亡率の高さにあります。当時は子どもが成人する前に死亡する率が非常に高く、健康に成長し、大人になるのがとても難しいことでした。

そのため子どもが縁起のいい数字(=奇数)の年齢に達すると、これまでの成長を神様に感謝し、これからの健康を願う儀式を行うようになったのです。

七五三を祝う年は満年齢と数え年のどちらが正しいのか?年齢の数え方については下記をご覧ください。

七五三の衣装は?男女別・年齢別に解説

3歳・5歳・7歳と、年齢、そして男女によって服装が変わる七五三。いったいそれぞれ、どんな服装をしていけばいいのでしょうか?

3歳……男女同じ年に行われる3歳の七五三。男の子の場合は「羽二重(はぶたえ)」の「熨斗目(のしめ)模様」、紋付き二枚重ねなどがおすすめ。羽二重とは着物の折り方のこと。緯糸(横糸)一本に対し、経糸(縦糸)2本で織ることで独特な光沢、上品さが生まれ、祝いの席に好んで使われます。

熨斗目模様は、袖の下と帯の辺りにも一直線に模様が入った形式のことで、こちらも祝いの席に好まれています。また3歳ということもありベストのような上から被る方式の「被布(ひふ)」も人気です。女の子の場合は晴れ着に、袖なし襟が付いた被布を羽織ります。3歳の七五三では、お宮参りの服装を仕立て直す場合も。

5歳……5歳で七五三を行うのは男の子の場合。このときは、羽二重の熨斗目模様、両胸と両袖、背中に紋の入った「五つ紋付き」の羽織袴を身に着けます。また白い扇子や守り刀を身に着けるのも特徴です。

 

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宮原ゆかり(@yukari__miyahara)がシェアした投稿 – 2017年11月月19日午後10時55分PST

7歳……7歳になった女の子が七五三を行う際には、3歳と違い、大人と同じ帯・着物を身に着けるのがポイント。健康に育ってほしい、と願いを込めて少し大きめの着物を着るので、肩揚げ・腰揚げの必要があります。また末広がりを意味する扇子を持つことも。多彩な描写が特徴の友禅染などで、お子さんと話し合って華やかに彩ってあげるといいでしょう。

現在ではスーツやドレスなど洋装での七五三も人気です。大人の仲間入り、という意味では現代風でありながら七五三の本質を突いた衣装といえるでしょう。

おわりに

七五三の男女の違いは、もともと別の行事だったことからうまれた違いでした。しかしそれぞれちがう衣装には、3つの行事共通の子どもの成長を祈る願いが込められています。大切なのは、お子さんの成長を祈ること。七五三を行うときはぜひ、晴れやかな衣装でお子さんの長寿を願ってみてください。

トップ画像:cowardlion / Shutterstock.com

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