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豊橋鬼祭。時代とともに都市型祭礼へ変遷、歴史ある祭りを継承する工夫とは?

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鬼たちは白い粉を浴びせます。豆ではなく粉?と驚く方もいるでしょう。珍しくて見所満載の愛知県・豊橋鬼祭。平安時代から鎌倉時代の古式田楽を取り入れた神事として継承されており、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

非常に長い歴史があり特徴的なこの鬼祭は、どのように継承されてきたのでしょうか?拠点となる安久美神戸(あくみかんべ)神明社の宮司を勤めておられる平石雅康様にお話を伺うことができました。

豊橋鬼祭の歴史

――まずこの鬼祭の始まりについて伺いたいです。

平石さん「祭りの行われる安久美神戸神明社は、平安時代の後期、天慶3年(940)に当地が伊勢神宮の神戸(神領地)になったことに始まります。その神領地で五穀豊穣や一年の無事安寧を願う神事を年々行う中、当時流行していた田楽舞がどこかで ...

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