(前回までのあらすじ)
元来の性格とモノづくりスキルが妙にマッチして、オマツリジャパンでも少し本流から外れたモノづくりやサブカル系の記事を書いてきたわけだけど、この度シリーズとして予算のゆるす限り仮面の来訪神のコスプレを作り続けることになってしまった。
宮古島のパーントゥとは
沖縄県宮古島の厄払いの伝統行事として、泥だらけの仮面とミノをまとった来訪神「パーントゥ」がやってくるというものがある、観光客だろうがパトカーだろうが容赦なく泥を塗りたくる、ここは神の世、法律なんぞ何するものぞといった風格が最高にロックである。
危険すぎて開催日は極秘、知る人ぞ知る…はずだが気が付いたら有名になっていた。
そして最高のビジュアルである。来訪神界でもっともパンクな存在といっても過言ではない。
どうやってつくろうか
実は、近い構成の衣装は何年か前に作ったことがある。
当時はそれっぽさだけ残して電飾仕込んだりヒビ加工したりやりたい放題だったけど、今回はやり方を変えてもっと寄せてみようと思う。
パーントゥの主な構成要素はその仮面である。むしろこれだけしかない。ハロウィングッズの在庫とか探してみたけどいいサイズ感のものがなかったので、もういっそゼロから作ってしまおう。
段ボールを何本か短冊状に切り出し、わっぱめしの弁当箱をなんとなく思い描きながら曲げていく。
ホチキスで留めながら、剣道の面をイメージして外周→正面の順に骨組みを作っていく。
鼻もこの時点で折りだしておこう。
裏面はガムテープで全面補強、表面は紙をちぎったものをボンドで貼っていくと…
簡易的な張り子ができる。ボンドは惜しまずガンガン使うのがコツ。(刷毛とかあるとラク)
しっかり乾かしたら、表情を書きながら目と口を開けていく。 参考画像何度見てもバランスが難しい。
軽くペンをこすりつけたり、濃く淹れたコーヒーなんかをぶっかけていい感じに小汚くしていくとそれっぽさが増していく。
今回も首から下はギリースーツで対応してみた。少なくとも現代日本で「草っぽさ」を得るには最適解だと思う。ポンチョタイプがコスパよさそうなので購入。
全てをそろえて今回も深夜の公園にやってきた。
おわかりいただけただろうか
いつもにもまして狂人感が漂う。住民に目撃されたら通報されるか新たな都市伝説が生まれてしまうかどっちかだ。変にドキドキする。
視界確保は口のスリットでする構造。特撮の着ぐるみでもたまにある構造らしい。
誰にも見られてないよね(ドキドキ)
今回の予算
木工用ボンド、マッキー、ガムテ他資材 ¥1,000
ギリースーツ ¥2,300
段ボール (いつものもらいもの)
残金 ¥300…流石にもうなんもできないか、片付けて帰ろう。
…
…
とでも思ったか!? ラスト1柱!!
最後のシ者 「甑島のトシドン」だ!
甑島のトシドンとは
鹿児島県薩摩川内市の離島「甑島」の大晦日に現れる来訪神。シュロやソテツをまとった巨大な仮面で子供めがけて来訪し、年餅を与えて翌年の幸福を祈ります。
前回作成のメンドンとも合流してもらいました。夢のコラボレーション。
ちなみにトシドン様、その形態を生かして収納ボックスの蓋にもなります。
これで第6柱のメンドンと第7柱のパーントゥを一つにまとめることが可能に!
ほらね。
お疲れ様でした。
今回の予算
シュロ、模造紙他 ¥300
残り予算…¥0
これにて企画終了、結果的に開始から半年で8柱もの神々を増やしたということになります。
一柱あたり¥1250と豪勢なランチぐらいの金額で召喚し続けた結果、大量の成果物で我が家の押し入れは圧迫されています。助けてください。
次回、<増やせ!DIYで仮面の神々劇場版: EPISODE FINAL『仮面の神々総進撃』>
でお会いしましょう。